私は沈黙していたのではない。一緒に苦しんでいたのに。[351/1000]
「俺(おい)は生まれつき弱か。心の弱か者には、殉教さえできぬ。どうすればよか。ああ、なぜ、こげん世の中に俺は生れあわせたか」 (中略) 迫害の時代でなければあの男も陽気な、おどけた切支丹として一生を送ったにちがいないのだ…
「俺(おい)は生まれつき弱か。心の弱か者には、殉教さえできぬ。どうすればよか。ああ、なぜ、こげん世の中に俺は生れあわせたか」 (中略) 迫害の時代でなければあの男も陽気な、おどけた切支丹として一生を送ったにちがいないのだ…
知っているか。森林が開拓される前の日本は、雑木林がいたるところにあって、年間200種類ともいわれる山菜やキノコが採れたらしい。植物の種類も多いから、色んな動物が棲みついて、ウサギやイノシシ、キジやヤマバトなんかも手に入れ…
自然のなかで野菜を育て、自然を食べることの営みが、神に通ずることを知った。百姓にとって自然に仕えるとは、武士が主に仕えるようなものだったであろう。 自然に仕え、自然の神秘の循環に自己を還していく。いかにも自然を愛する日本…
現代人の宿命は、物質主義に隠れた虚無の克服だと思っている。我々は素っ裸の状態で、宇宙の冷気に晒されている。事物の中に隠れてごまかすことはできても、解決にはならない。 私自身、これまでに何度も、この底なしの虚無にやられてき…
人間には2つの欲求があると思う。 1つは、灼熱の砂漠を汗だくになりながら彷徨いつづけ、喉が渇いた末に砂の中にぶっ倒れ、そのまま干からびるように死にたいという欲求である。この欲求は、冒険の欲求であり、自己を破壊したいという…
独自のレイヤーをつくることは、見方を変えれば、堕落することである。堕落だから最初は苦しい。ホームレスたちも、喜んでなった者なはいないはずだ。苦しみのなかに生きることを考え、そこに自分の美学と哲学を築き上げていった。それこ…
345日前、坂口恭平さんの本を読んで、感動の嵐に襲われた。この1000日投稿をはじめたきっかけとなったのも、坂口恭平さんの言葉だった。 「人間には誰にでもつづける能力がそなわっている。皆嫌なこと毎日つづけてる。」という皮…
日本人の幸せは家族がベースにあると思う。 天皇が父で、臣民は子であるという家族国家観は今はなきものだけれど、日本人民族のDNAには、家族とのかかわり、親戚や近所のつきあいの中で幸せを感じやすい血が流れている。  …
どうでもいいことで溢れてる。どうでもいいことに悩み、どうでもいいことに関心を集め、どうでもいいことばかり話し、どうでもいいことの価値が信じられる。そうした世界のまやかしのなかで、目を覚ましていたいと願うのだ。https:…
「愛に憑かれた人間は、それ以外のことはなにもきこえず、なにもみえなくなる。自分が自分の主人でなくなるのですから。ガレー船の漕ぎ座につながれた奴隷のようなものです。ストリックランドを捕らえた情熱は、愛と変わらない暴君でした…