悪意に屈せず、耐え忍び、凝縮し、天へと放つ。[740/1000]
我を棄てて去る者は 昨日の日にして 留む可からず 我が心を乱す者は 今日の日にして 煩憂多し 長風 万里 週雁を送り 此に対して 以って高楼に酣なる可し 李白 悪意に屈せず、耐え忍び、凝縮し、…
我を棄てて去る者は 昨日の日にして 留む可からず 我が心を乱す者は 今日の日にして 煩憂多し 長風 万里 週雁を送り 此に対して 以って高楼に酣なる可し 李白 悪意に屈せず、耐え忍び、凝縮し、…
人、道を問うに答うる 飢え来って飯を喫し、倦み来って眠る 只此の修行、玄更に玄 世人に説与するも渾べて信ぜす 却って身外に従って神仙を覓む 王陽明 殺生を怖れ、猟師を断念すれば、己は生涯、生きんとする意志を…
余に問う 何の意あってか碧山に棲むと 笑って答えず 心自ずから閑なり 桃花 流水 ヨウゼンとして去る 別に天地の人間に非ざる有り 李白 旧冬、私は森に身を隠した。書物を友とし、自然を愉しみ、世俗の関心ごとの…
死する道におゐては、武士斗(ばかり)にかぎらず、出家にても、女にても、百姓已下(いか)に至る迄、義理をしり、恥をおもひ、死する所を思ひきる事は、其差別なきもの也。 宮本武蔵「五輪書」 時代が変わり世相が移ろうても、大事な…
俺の精神よ、気をつけろ。過激な救いにくみするな、鍛錬を積む事だ。―ああ、科学は俺たちの眼にはまだるっこい。 … 俺の精神が、この瞬間から絶えずはっきりと目覚めていてくれるものとしたら、俺たちはやがて真理に行き着くだろうに…
ああ、純潔よ、純潔よ。 俺に純潔の夢を与えたものはこの目覚めの時だ。―精神を通して、人は『神』に至る。 ランボオ「地獄の季節」 文明は爛熟を装い、科学は人を虜にする。かつて困窮に咽び強いられた粗野で野蛮な生…
冷雨を心に留め 人の世を眺める 朝陽に連なる 碧山よ 泰平の世を彷徨うて いまだ魂は大地を問う 熊や鹿や猪は 変わらぬ山を疾駆して 猟師に撃たれた古傷を 優しく舌で舐めまわす おお 山の神秘らは 今も何処かに身をひそめ …
わが友よ、のがれなさい、あなたの孤独のなかへ!あなたは、いわゆる世の偉人どものひきおこす喧噪によって、耳をつぶされ、また世の小人どもの毒をもった針によって、刺されつづけているではないか? ニーチェ「ツァラトゥストラはこう…
「主よ、どこへ行かれるのですか。」イエスが答えられた。「わたしの行く所に、あなたは今ついて来ることはできないが、後でついて来ることになる。」 ヨハネによる福音書 13.36 「汝、我が民を見捨てなば、我、ローマに行きて今…
一方の手の指で永遠に触れ、一方の手の指で人生に触れることは不可能である。人生に対する行為の意味が、或る瞬間に対して忠実を誓い、その瞬間を立止らせることにあるとすれば、おそらく金閣はこれを知悉していて、わずかのあいだ私の疎…