もういっそ凍え死にたい思いだ[862/1000]
一日一食しか食わぬ。それでいて毎日が肉体労働だ。朝から夕まで雨に打たれ、寒さに立ち向かわなければならぬというところで、身体は環境に適応するために、生命のエキスを絞り出す。細胞を若返らせるオートファジーが、空腹によって引き…
一日一食しか食わぬ。それでいて毎日が肉体労働だ。朝から夕まで雨に打たれ、寒さに立ち向かわなければならぬというところで、身体は環境に適応するために、生命のエキスを絞り出す。細胞を若返らせるオートファジーが、空腹によって引き…
おお 澄明な生活に 魂はまどろんで おお 人との交わりに 魂は目ざめよう 眠って踊る 生活は唄 目ざめて彷徨う 現世は砂漠 枯れ萎れる魂に 過ぎる風のつめたさと 追われる孤道の道端に 揺れる綿毛のあたたかさ …
澄明な朝を包む雲海 雲海からそびえ立つ富士の山 暖気が天に昇り 冷気が地に降り立つのは 大気をかき混ぜる 壮大な神の営み 神秘をやさしく温めるように 黄金の朝陽は世界を照らす そうして去り行く神秘のあとを いつまでも追っ…
何かを頂いたら何かをお返しするのが、村の人付き合いである。黒豆をもらったら、翌日には、庭先で育った柿を持っていくのである。村は情だけで成り立っていると思われるかもしれないが、実は形式を重んじているというのが、この数ヵ月、…
なぜ、労苦する者に光を賜り 悩み嘆く者を生かしておられるのか。 彼らは死を待っているが、死は来ない。 地に埋もれた宝にもまさって 死を探し求めているのに。 墓を見出すことさえできれば 喜び踊り、歓喜するだろうに。 「ヨブ…
冬が迫る。猟期も迫る。それなのに、いまだ基礎工事に勤しんでいる。せっせと穴を掘り、砕石を運んで埋めていく。地道な肉体労働であるが、小屋づくりは少しずつ進んでいる。先は遠いが、今日やれることを必死にやっていれば、あとは時が…
年の節目において、人は神様の足音を聞く。忘年だ。労苦の日々は、元ある場所に帰っていくように、われわれの心を離れて、天へ…神様のもとへと還ってゆく。年の瀬、肉体は魂から自由になるようだ。苦しみを忘れ、興に酔う。 年を越すと…
玄米は霊性食である。もし、日本人が皆、玄米を食うようになれば、肚の底に力が漲り、深い誇りのようなものが呼び醒まされると、半ば本気で信じている。あくまで想像を語るだけである。だが、戦後、給食にパンが導入され、ハンバーガーや…
この引き締まった肉体があるというのに、抱ける女がいないとは勿体ない。激しい肉体労働の日々がつづき、男が見ても惚れ惚れする身体つきになっていることだろう。実際、銭湯に行けば視線を集めることもある。そんな中、農夫であろう爺ち…
やめよう、金のことで思い迷うのは。たかが一万や二万のこと。なけなしの金を運河に投げ捨てた人間だっているんだぜ。ラスコーリニコフのあの果敢な姿を思い浮かべたら、いま自分が後生大事に抱えている物事を、何べん恥じないといけない…