月曜の憂鬱に足りないのは高慢さ/美しさを希求する魂[141/1000]

どうして月曜日はこんなにも憂鬱になるのだろう。

 

「憂鬱」という言葉を使ったが、この感覚は他に的を射る言葉があるように思う。憂鬱というと、漠然としたどうしようもない不安感みたいな印象を受けるが、本当は「緊張状態」に屈服しているだけだと感じている。

緊張状態に対抗するエネルギーが欠如すると、漠然とした不安、つまり憂鬱となる。憂鬱とは、「緊張状態×エネルギー不足」によって発生するものではないか。なぜなら、週が始まりエネルギーが満ち始めると、この緊張状態を蹴散らすことができるからだ。つまり、緊張そのものが憂鬱の本体ではなく、エネルギーの不足によって生み出される不安感だということだ。

 

葉隠の一節に、エネルギーについて書いてある。「同じ人間が誰に劣り申すべきや。惣じて修行は大高慢にてなければ役に立たず候。」葉隠は、大高慢であることがエネルギーの源だと言う。自分も偉人たちと同じ人間なのだから、自分にできないはずがないということだ。そのくらいの気概がなければ、力は湧いてこない。

私は現世で使われる「謙虚」という言葉に居心地の悪さを感じる。「いえいえ、私程度の者では…」と身の程を弁えているようで、実際は「私なんかではできない」と自分の力を必要以上に貶めているに過ぎないのではないか。

 

高慢であることは悪と捉え、謙虚であることは善と捉える世の中であるが、心の蓋を開けてみれば、安心に留住するために都合よく使われているだけだったりする。本当に私たちに必要なのは、高慢さなのではないか。少なくとも、月曜の憂鬱に侵される私にとっては、高慢さが足りない。言い換えれば、もっと私たちは自分の力を信じていいのだ。さすれば、緊張状態にも体当たりしていける。

 

同じ人間、誰に劣り申すや。修行は大高慢にてなければ役に立たざるなり。

憂鬱の民よ、思い出せ。戦国時代、武器を片手に敵に突撃したような勇ましい武士と、我々は同じ人間だ。死を思って突撃する気概に比べれば、我々がこれから待ち受けることなぞ大したことないのではないか。彼らと同じ人間だ。彼らにできて、我々にできないことはない。

 

精神修養 #51 (2h/110h)

瞑想とは魂の肉体超越である。魂の肉体超越は、動物を超えて人間として生きるということである。

心とは、魂と肉体の拮抗作用である。すなわち、宇宙エネルギーが肉体に流れ込む際に生じる摩擦である。

今朝も、「内なる聖戦」が行われる。しっくりこなかったこの呼び方も、とりあえず採用したい。

 

瞑想や心の本質を掴んだことで、1時間座り通せることが増えた。

以前は、1時間座り通せないのは、「忍耐が足りないから」「集中力が足りないから」と考えていた。これらはあくまで肉体の自己から生じた片面からの考えに過ぎなかったことが今では分かる。

 

[夕の瞑想]

瞑想とは、現実を見ることである。静寂に包まれた呼吸を観察しているつもりが、気づけば、思考や感覚に観察対象がすり替わっていることが多々ある。現実とは、自分の意志で変えられないものである。観察対象がすり替わっても、思考や感覚は、自分の意志で変えることができる。そうして始めて、私が呼吸から意識がそれていることに気づく。

 

途中あまりにも眠く、瞑想を中断し、外の冷たい空気の中で1分ほど跳躍を行った。息が切れる中での瞑想となったが、驚くほど、呼吸に集中できるのはどうしてだろう。

ここで1つの仮説を得た。人間は運動をすると、魂の自己が肉体を超越する。(運動は死に向かう行為だから)運動をすると気分が良くなるのは、魂が肉体を覆いつくすからではないか。逆に、死にたくなる時や自信を失うときは、いつも肉体優位となっている。

以上のことから、瞑想と運動も、魂の肉体超越に向かうという点で、同質であるといえる。

 

現世について考えると、つい目先のテクニカルなことを考えてしまう。現実に立ち向かうには、目に見える問題をどう対処するかを考えることが必要かもしれないが、考えれば考えるほど、浮世離れした美しさに触れたくなるのはどうしてだろう。

音楽や書物の中にある偉人の美しい魂に触れたくなる。これは単純に、緊張状態から逃げ出したいだけなのだろうか。それもあるかもしれない。しかし本質は魂そのものが美しい存在であり、常に美しさを希求する存在だからではないだろうか。

 

今の私の仕事は損得勘定を避けては通れない。私はそこに苦悩する。仕事だと割り切らないとなれば、物質主義で生きることの矛盾が、ダイレクトに魂を貫く。ここに肉体の制約をもった人間の不完全さをおぼえながら、この葛藤がどこまでいっても、魂の鍛錬という大きな道は絶対に見失わないと誓う。

 

 

綺麗な涙を流したい。

この苦悩を天に放ち、今日も現世を生きる。

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