ゆらゆらと揺らぐ。宇宙の果てをさまよう魂。
地面から伸びる穢れた手が、この両足を引き留める。
憧れの放射をたどるその眼は、静かな絶望をしたためて。
脆弱に跳ね返されるたび、光は細い線となるが、
一層鋭さを帯び、日に日に近づいていく。
不幸な人間に安らぎあれ。運命は祝福されよ。
誰にも同情されぬまま、命を無駄にできるのか。
形にならない、あのおぞましい暗黒の流体は、
見栄より孤独を捨てられない人間にふさわしい。
自由と真実を求める。これが己を殺すのか。
愛に救いを求める。これは弱さだったのか。
己に絵や音楽や詩の才能があればと、どれだけ嘆いた。
地上の倦怠を吹き飛ばし、
宇宙の混沌に触れるためのなにかがほしいと願う心は、
己の内に眠る混沌を軽視する。
我々はどこからきたのか。我々は何者なのか。我々はどこに行くのか。
問いに導かれた霊魂はこう語る。
我々は宇宙の混沌からやってきた。我々は宇宙の混沌である。我々は宇宙の混沌に帰る。
ゆえに、芸術のすべては混沌に由来し、混沌そのものであり、混沌を志向する。
地上の楽園で満たされないことを知った。
不幸な人間の魂の渇きは、
あのおぞましきなにかに吸い込まれるように、
少しずつ憑りつかれていく。
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