風の幼子[678/1000]
風は誘う季節のなかへ 陽は笑う春の宴を 草木は踊る永遠に 花の蜜を飲み交わし、さあ皆踊れ えいさっこらさ えいさっこらさ そんなことはほっぽりだして お道化たままに唄えばいいさ そんなことは忘れてしまって …
風は誘う季節のなかへ 陽は笑う春の宴を 草木は踊る永遠に 花の蜜を飲み交わし、さあ皆踊れ えいさっこらさ えいさっこらさ そんなことはほっぽりだして お道化たままに唄えばいいさ そんなことは忘れてしまって …
俺の精神が、この瞬間から絶えずはっきりと目覚めていてくれるものとしたら、俺たちはやがて真理に行き着くだろうに。真理は俺たちを、泣いている天使らをつれて取り巻くであろう。 ランボオ「地獄の季節」 ああ、まったくその通りだ。…
健康は脅された。恐怖は来た。幾日もの睡りに堕ちては、起き上り、世にも悲しい夢から夢を辿った。臨終の時は熟した、この世の果て、シンメリーの果て、旋風と影との国へと、怪しげな道を、俺のひ弱はこの身を駆った。 ランボオ「地獄の…
俺は旅をして、この脳髄の上に集まり寄った様々な呪縛を、祓ってしまわねばならなかった。俺は海を愛した。この身の穢れを洗ってくれるものがあったなら、海だったに相違いない。 ランボオ「地獄の季節」 熱狂は去った。雲は消え失せ、…
ああ、純潔よ、純潔よ。 俺に純潔の夢を与えたものはこの目覚めの時だ。―精神を通して、人は『神』に至る。 想えば身を裂かれるような不幸。 ランボオ『地獄の季節』 罪の車輪と貪る惰眠。黄泉を渡った英雄たちも、かつては人並みの…
さて、俺一人の身を考えてみても、先ずこの世には未練はない。仕合せなこと事には、俺はもう苦しまないで済むのだ。ただ、俺の生活というものが、優しい愚行のつながりであった事を悲しむ。 ランボオ「地獄の季節」 肉体の完成など仙人…
倦怠はもはや俺の愛するところではない。忿怒と自堕落と無分別、―俺はその衝動も災禍もみな心得ている、―そんな重荷はすっかり下された。俺の無邪気の拡がりを、心を据えて検べてみるとしよう。 ランボオ「地獄の季節」 形骸化だろう…
『神』がもし聖らかな天空の平穏を、祈りを、与えてくれたのなら、―古代の聖賢のように。―聖人、強者か、ふん、遁世者、いかさま芸術家か。 道化がいつまで続くのだ。俺は自分の無邪気に泣き出したくなる。生活とは風来の道化である。…
もう秋か。―それにしても、何故に、永遠の太陽を惜むのか、俺たちはきよらかな光の発見に心ざす身ではないのか、―季節の上に死滅する人々からは遠く離れて。 ランボオ, 「地獄の季節」 毎日がどれほど平坦になろうとも、地球は永遠…
歴史上、神の言葉を口にした者で、胡散臭くなかったものはどれほどいた。俺は、毎日一つ、枷を与えた。今日は手に、明日は足、それから首に。気づけば全身の筋肉の細部まで深く食い込み鬱血だらけとなった。完全に身動きが取れなくなる前…