神様は今日も試練を与えて下さる。[951/1000]

誕生日を迎え三十一となった。特別、何か祝うようなことはしない。ただ、半年近くやってきた家づくりが、残すところ扉だけとなったので、積日の労を労うためにも、なんとか今日完成させられないかと、日没まで追い込み作業した。

扉はついた。しかし、傾きがあり、開閉するとドアが枠に引っかかってしまう。20キロ近くある扉を一人で持ち上げながら、同時に蝶番にビスを打ちこむのだから、体勢に無理が生じる。氷点下のなか汗だくになりながら、死に物狂いで作業したが、人力で賄いきれない部分に、こうして歪みが出てしまう。

気持ちよく労を労いたかったが、疲労と不満が残る結果となった。神様は今日も試練を与えて下さる。最初から最後まで、一筋縄ではいかない家づくりであるが、反対に考えてみよう。何の苦労もなくやれてしまうより、記憶に深く残ってゆくことを思えば、ずっと有難いことなんだろう。生命と世界が、擦れあうほど、命は火花を燃やすのだ。

2025.1.27