お前に足りないのは孤独だ。②[415/1000]
型にはまらないという型にはまることは、度々起こりうる。型にはまりつづける強さを持たない。しかし、型にはまらなければ生きていけない。そんな弱さと弱さの狭間に、型にはまらないという型にはまる、という現象がおきる。言うまでもな…
型にはまらないという型にはまることは、度々起こりうる。型にはまりつづける強さを持たない。しかし、型にはまらなければ生きていけない。そんな弱さと弱さの狭間に、型にはまらないという型にはまる、という現象がおきる。言うまでもな…
現世はたしかに地獄かもしれないが、地獄だと思って地獄を生きるより、天国だと思って地獄を生きてみないか。 ハンモックに揺れる私に、吹き抜ける風が爽やかにささやく。あれほど神経を逆なでした蚊は一匹もおらず、葉音はさざ波のよう…
どんな人にも、大なり小なり波というものはあるであろうが、悪循環から抜け出せなくなるときほど苦しいものはない。気を弱くすると邪気が体内に入り込み、体を蝕み始める。大蛇の猛毒がゆっくりと全身をめぐるように、なんとなく気を緩め…
「魂とは肉体を拒絶するなにかである」とアランは言う。私はこの定義によって、魂の崇高さと厳かな美しさに、ほんのわずかであるが近づくことができたと実感する。 日々、私の肉体は拒絶され、その耐えがたい苦しさに魂から逃避しようと…
男を真に男にするのは、女であろうか。 ある人は、いい男によっていい女となり、いい女によっていい男になるといった。よく、恋をする女性は綺麗になるといわれるのは、その典型であろうか。男にしても、情けなく恥をかくような振る舞い…
感情はエネルギーである。感情が体内で凝固すれば、エネルギーの循環に不具合が生じ、心身に不調をもたらす。ゆえに、カウンセリングなどでは過去の苦しみを再体験しながら、体内に凝固した感情を涙に浄化させ、凝固したエネルギーを外に…
森の家に来客をむかえた。家はまだ屋根がついた段階で迎え入るには忍びない状態であったが、適当な場所に即席でテーブルをつくって、ハンモックとイスを置いたら、それなりに落ち着ける空間ができた。「ハンドパンをもっていく」というの…
真に重大な哲学上の問題はひとつしかない。自殺ということだ。人生が生きるに値するか否かを判断する、これが哲学の根本問題に答えることなのである。 カミュ, 「シーシュポスの神話」 この不条理な世界を、よく腐らずに生きているも…
夢と現実が溶けあい、死と生が混ざりあう。宇宙のなかを夢遊して、永遠の灼熱に汗をながす。 この世の境界が曖昧なものになるほど、形の有無など一つの性格にすぎないのではないかと思う。 生身の人間と会っても決して慰められることの…
7月も終わりである今日は、この1ヵ月の森の生活を簡単に振り返ってみたい。 といっても、森の家づくりについては、日頃から愚痴をこぼすように小出しにしていたので、あたらしく書くことはこれといって何もない。全体をみれば、一か月…