宇宙より授かったエネルギーを、宇宙に向かって放つのだ[425/1000]
宇宙より生まれしとき、エネルギーを授かる。これを元気という。生命は、この気を再び宇宙に還すために、その生をまっとうする。その代表的なものが仕事である。仕事は、自己のエネルギーを用い、世界に何かを生産することで、人の役に立…
宇宙より生まれしとき、エネルギーを授かる。これを元気という。生命は、この気を再び宇宙に還すために、その生をまっとうする。その代表的なものが仕事である。仕事は、自己のエネルギーを用い、世界に何かを生産することで、人の役に立…
腐りそうになりながら、なんとか腐らず生きている。否。腐りながら生きている。ほんとうは文章など書く気もないのだけれど、今書くことをやめては、あまりにも情けないだろうというプライドだけで、ぎりぎりのところで踏んばっている。一…
天よりパンが降ってきた。 ある者はなぜ肉でないかと大いに嘆いた。 天より肉が降ってきた。 ある者はパンが良かったと大いに嘆いた。 天より神様が降りてきた。 全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は水を降らせます。 …
現世との人間のかかわりに空虚さを感じてしまうのはどうしてだろう。だれかと出会ったから、なんだというのだ。その場かぎりの感情や、陳腐な考えをぶつけあったところで、何の意味があるというのだ。人間の出会いは無条件に尊いと言うが…
嵐がきているようだが、不気味なほど静かである。森から木の葉の輝きは失われ、虫はどこかに身を隠している。小鳥の鳴き声もひとつもない。私も森の家づくりを中断し、嵐が過ぎるのを待つことにする。 日常に生じた生活の塵垢や、つまら…
孤立と孤独は似ているものとして扱われ、その定義もあいまいなものであることが多いが、これは現代の物質主義が、垂直方向の感度を失い、水平方向でしかものをみられなくなったからである。孤立と孤独は、神は存在するか否かを問題の本質…
どこに行っても、家族連れの客がにぎわうのをみると、お盆なのだなと感じる。家族連れの面々はとても幸せそうで、やっぱり日本人の心の底には家族の温もりが流れていると感じる。私は実家に帰ることもなく、一人森にこもって家づくりに奮…
すべてを失うことで、すべてを得る。いちばんよろしくないのは、少しだけもっている状態である。少しを失うことが怖ろしくて、前にも後ろにもすすめなくなる。日々、持ち金が底を尽きようとする私は、こう考えることで精神衛生を保とうと…
未来に対する幻影、くりかえしや再生に対する幻影を完全に打ち砕かれて、人間が自分の存在の、芸術作品のような一回性に自足すること。そのとき人間どもは、憧憬や渇望を離れ、美しい終曲となり、つまり、今よりはよほど我慢できる存在に…
夜中にふと目が覚めて、眠れなくなる夜もある。鴨長明は、夜中にふと目が覚めたときは、囲炉裏のなかをかきまわして、まだほのかに温かい炭火を楽しんでいたらしい。なんとも贅沢な夜である。 私はというものの、森のなかで暮らしている…