人間愛。悪意を放浪する人間よ[529/1000]
どうも頭のなかに小人が住み着いた。日夜乱痴気騒ぎで、読書もまともにできやしない。堕落とは悪意にはじまり、善意に終わるものではなかったのか。つい先日、詩作をはじめる前には、悪意の底から善意を掘り出したように思われた。 人間…
どうも頭のなかに小人が住み着いた。日夜乱痴気騒ぎで、読書もまともにできやしない。堕落とは悪意にはじまり、善意に終わるものではなかったのか。つい先日、詩作をはじめる前には、悪意の底から善意を掘り出したように思われた。 人間…
愛せない人間の、悪意の底にあるものは、魂の悲憤の涙である。 願望は愛を欲するも、幸福に慣れ親しむことが、魂の消滅を予感させるなら、大きな人間愛が悪意を選ぶ。 魂と愛は、二律背反だろうか。人間を愛しながら、善…
この一週間、朝から晩まで詩作に耽っていた。そのすべてが今のところ没作であり、己の凡性が恨めしい今日である。 私自身、詩作をしてみてまず感じたのが、この1000日投稿との対比的な構造である。こうして日々文章を書くことは、海…
独自時計が、太陽暦の速度を上回り、「浮遊した時間」が生じた場合、つまり、生き急いで「待ち」が生まれた場合どうするか、一つの結論をまとめたい。 問題の整理であるが、浮遊した時間は、何もしなければ、そっくりその…
一様に進むという仮定の上で、時計は1分に60回秒針をうつが、これは空間によって時間を測ろうとする試みである。だが、時間を測定する器官は人間には存在しない。結果、時間があっという間にすぎたり、ちっとも過ぎなかったりという、…
遠い山の果て 忘れられし 苦渋の荒野に 月光浴びる 変わらぬ無邪気さ 逞しさ 我が涙は 地を濡らす 待たせた友よ 戦友よ 悔やみきれぬ恥ずべき過去は 涙の谷に 置いてきた 旅路で交わした 貧しき杯も 青春と戯れた笑いも …
エネルギーを善とし、無気力を悪とするのは、誇りや精神の名の下においてであると補足する。 精神とは、熱を盛る器であって、器に盛られた熱が爛熟し、恋のエネルギーとなる。精神なきところの熱は、流れ落ちるように放縦…
森のなかで一人隠遁生活をしていても、けっして人間関係から自由になったと言えるものではなく、毎日、これまでに出会った人間関係を想っては、今日生きるエネルギーとして生命を燃やしている。 親と恩師への恩、遠くの地で戦う戦友への…
日本の空の色は、外国の色と違う。 それを知ったのは、大学生のころにはじめて外国へ留学したときだった。アメリカの空は、日本の空よりも、淡い感じがした。日本の空の青は、もっと原色に近いような青で、田舎の田んぼとあぜ道がよく似…
エネルギーを賛美する。エネルギーは善で、無気力は悪だと信じている。なぜなら、生命とは、有機体の酸化熱であり、エネルギーの肯定は生命そのものを肯定し、無気力が熱、つまり生命そのものを否定するからである。生命燃焼とは、エネル…