俺たちはその悲しみから逃れるために殺生を「罪」と呼んだ。[768/1000]
まただ。火の鳥は翻り、ゆらゆらと燃える山荘の彼方へ飛んでいく。 俺たちは少年の心を留めて、そいつを無邪気に追っかけるだけだ。 俺はほんとうに猟師になるのか。畑の野菜で生きるには十分。あえて肉を食らわずとも、…
まただ。火の鳥は翻り、ゆらゆらと燃える山荘の彼方へ飛んでいく。 俺たちは少年の心を留めて、そいつを無邪気に追っかけるだけだ。 俺はほんとうに猟師になるのか。畑の野菜で生きるには十分。あえて肉を食らわずとも、…
そのように、かつて私自身も 真理を求める狂気に駆られて 昼を求めるあこがれに駆られて、 昼に疲れ、光を浴びて病気になり、 ―下方に、夕暮れのほうに、影のほうに沈んでいった。 一個の真理によって 身を焼かれ、渇きをおぼえて…
人は自己から離れる瞬間に苦痛をおぼえるが、同時に同等の、もしくはそれ以上の深い安堵を得る。なぜなら、自己から離れなければ、自己の内に溺れ、心が病気になることを知っているからだ。働きすぎで心を病む人間もいるが、ほんとうに健…
俺は巷にあふれる健康論に女々しさを見る。運動習慣がたいせつだとか、ストレスを抱え込みすぎないだとか、食生活に気をつけるだとか、いい睡眠をとるだとか、その大半はなんだか湿っぽい。少し科学をかじった者は、食品添加物や農薬、マ…
私は、社会の連帯感という市民道徳と、国への忠誠という道徳とを、いまはっきり分けないとえらいことになると思うんです。つまり日本では市民社会が成立しかけたといいますが、実際上はこの市民社会というのは、ヨーロッパの堕落した市民…
われわれが間接侵略に対処するのは、武器によってではない。われわれの魂によってです。魂がなければ、どんな武器を持とうが、も抜けのカラだ。スイスの民兵制度のように、市民が一定の期間訓練を受けて、いつでも立ち上れる用意をする―…
君子は中庸し、小人は中庸に反す。 君子の中庸たるや、君子よく時中す。 小人の中庸たるや、小人よく忌憚する無きなり、と。 孔子 畑で働いて数日。土砂ぶりのおかげで、車がよくぬかるみにはまる。ぬかるみにはまると、畑の男達は結…
私は生きるのに殆どお金がかからない。月に1万もあれば十分な生活をおくれる。一日一食で腹は満たされるので、食費は大してかからない。食事の内容にしても、茶碗一杯の玄米と、適当な野菜、たまに肉を食べれば十分満足できる。最近は、…
畑の仕事を始めた。夜明け前の朝3時、4時から、包丁でキャベツをひたすら刈穫っていく。初日はどしゃぶりだった。上下カッパと長靴で、ずぶ濡れになりながら、キャベツを収穫していく。なんとも農夫とは野性的だと感動した。 「日本国…
生活の中心には太陽がある。朝陽を浴びて目が醒める。陽が当たって野菜は育たつ。陽がなければ小屋は暗く、洗濯物も乾かなければ、薪が湿って火も焚けぬ。森の生活は不便だ。梅雨に入ってから愉しみの一つである布団干しもできない。森で…