なぜか不安を感じているあなたへ。
別に何かがあったわけじゃない。
けど、なぜか心が落ち着かない。ソワソワするし、どこか心細い。
何をしようにも、手がつかない。
心のソワソワが気になって仕方がない。
誰かに相談しようにも、
どう相談すればいいかも、何て言っていいのかも分からない。
今、このブログを読んでいるあなたは、そんな状況にあるかもしれない。
この記事は、そんな正体不明の不安感に苛まれているあなたに向けて書いている。
最初に言っておこう。
大丈夫だ。
そう感じてしまうのは、あなただけじゃない。
今こうして文章を書いている僕も、同じ経験をする。
でっかい不安感に苛まれる。
どこかへ去ったと思ったら、またやってくる。
だけど、この不安感っていうのは、やっぱり理由がある。
そして、断言する。
この不安感は解消できる。
これは、その不安をぶちのめすための記事だ。
Contents
1 「なぜか不安」なのはなぜ?
不安はどこからやってくるのか。
答えは物凄くシンプルだ。
不安は「未来」からやってくる。
未来というのは、明日のことかもしれないし、1週間後のことかもしれない、1年後のことかもしれないし、10年後のことかもしれない。
その時に自分に起こる出来事が分からなくて、人は不安になるのだ。
そして、なぜ不安になるか分からないと感じているあなたは、遠い未来からやってきた不安である可能性が高い。
なぜならば、不安は近い未来のことであればあるほど、理由がハッキリするからだ。
例えば、明日好きな異性に告白する予定で、不安の理由が分からない人なんていない。
一週間後、人生をかけた試験の結果発表があって、不安の理由が分からない人なんていない。
自分が捉え切れていない、長ーーーーーーーーーい先の未来のことだから、不安の理由が分からないのだ。
(場合によっては、不安は近い未来だけど、自分が自覚できないものの場合もある。)
もちろんそれは人によって違う。
半年後のことかもしれないし、1年後のことかもしれないし、3年後のことかもしれない。
自分が20代、30代、40代になった頃のことかもしれないし、老後のことかもしれない。
遠い未来は漠然としている。
だから漠然とした不安を感じてしまう。
けど、未来が漠然としてるなんて当然だ。
明日のことでさえ、何が起こるか分からないのに、そんな先のこと分かるはずがない。
だから、不安がっている自分に、不安を感じる必要はない。
「不安の理由が分からない」理由はこれで分かった。
ここが第一歩だ。
2 「なぜか不安」を引き起こしているもの
不安が未来から来ることは分かった。
けど、そんなことを知ったところで、今のあなたが救われるわけじゃない。
分かってる。
不安の理由が分からなくとも、今この瞬間、身体で不安を感じていることは確かだ。
なんとか対処したい。
実は、この不安には、認識できていないだけで、確実に「原因」が存在している。
結果には原因がつきものだ。これが自然の摂理。
そして、その原因こそが『思考』だ。
今あなたが抱えている不安は、すべてあなたの思考が生み出したものだ。
思考はすべての感情を生み出す。
全ての感情は、思考から生まれる。
嬉しいも、悲しいも、怖いも、そして今抱えている不安も全て。
え?
何も考えていないって?
無理もない。
この「思考」というのは、僕たちが日ごろ意識的に行っている思考とは別物だ。
原因となっている思考は、僕たちが無意識で行っている「自動思考」というものだ。
人は、意識的な思考とは別に、無意識のところで別の思考をしている。
厳密には、思考が勝手に(自動的に)流れているといったほうが正確だろう。
例えば、今この記事を読みながら、文章を目で追いながら、意識的には必死で理解しようとしているはずだ。
けど、無意識に目を向けてみると、「自分でもできるかな?」「何か面白そう。」というような思考が脳裏に流れている。
慣れないと気づくのは難しい。
けど、ここで言われてみて初めて気づいた人もいると思う。
この注意してみないと気づかない部分に流れているものが、自動思考だ。
話を戻そう。
今感じている漠然とした不安は全て、この自動思考が生み出しているものだ。
そして、この自動思考を修正することが、今の気分を落ち着かせる方法だ。
3 今この瞬間も自動思考は生まれている。
自動思考は、感情に常に影響を与えている。
これを感覚で理解してほしい。
例えば、ここまで記事を読み進めて、読み始める前と比べて、心情に変化はあっただろうか?
もし、読み始める前と比べて、気分が改善したのであれば、「なぜか不安」の正体が分かったことに対して、「何か新しい気付きがあるかもしれない!」「自分は変われるかもしれない」というような、希望感を含む自動思考が流れたはずだ。
逆に、もし自動思考やこの記事の内容が難しいと感じていたら、「私でも本当にできるのかな?」「私じゃ無理なんじゃないかな。」というような自己否定的な自動思考が流れて、さらに不安になっているかもしれない。
言われてみると「確かに…」と思いますよね。
もし感覚として理解できなかったとしても安心してほしい。
普段、全く気付くことがないこの自動思考も、慣れればすぐに気付けるようになる。
それに、この自動思考の存在を知っていれば、盲目的に感情に振り回されることも減る。
4 「なぜか不安」の正体である自動思考を暴く
じゃあ、自動思考がどういったものか分かったところで、とっとと不安の種を取り除いてしまおう。
気持ちが既に少しは楽になっている人もいるかもしれないが、本番はここからだ。
あなたを不安にさせていた、この自動思考がどういったものだったのか明らかにしようじゃないか。
今あなたが感じているその不安、心細さ、ソワソワ感。
どうしてそれを感じているのか?
その不安感の背後にある自動思考を、静かにくみ取ってみてほしい。
自分の頭の中を静かによーく観察すれば見えるものがあるはずだ。
参考までに例を載せておこう。
【例】不安感の後ろに隠れていた自動思考
- 本当にこのままで自分の人生は上手くいくのか。
- 自分の将来は、真っ暗なんじゃないだろうか。
- 自分が今やっていることは正しいのか。
- 自分はもっと努力するべきなんじゃないだろうか。
- 自分は果たして成功できるのか。
- 自分は幸せになれるのか。
- パートナーに捨てられないだろうか。
- 友達に嫌われていないだろうか。
- 上司に怒られないだろうか。
- 先生に怒られないだろうか。
- 皆に笑われないだろうか。
- 自分は上手くいかないんじゃないだろうか。
- 自分だけ置いていかれるんじゃないだろうか
- 自分は嫌われているんじゃないだろうか。
さて、自分の不安感に隠れていた、自動思考は見えただろうか。
もし見つからなくても、上の例を見ながら、自分のモヤモヤが言葉になることもある。
もし、ここで自動思考が見つからなければ、単純に自動思考に気付く”慣れ”が足りないだけだ。
そんな人は、ここ1週間で感じた、最も強い悲しみ(怒り)を思い出して、再度挑戦して見て欲しい。
自動思考は、強い感情から見つけるほど容易になる。
感情が強い時には、自動思考も存在感を増しているからだ。
そして、自動思考に気付くことに慣れてきたら、もう一度漠然とした不安感の背後にある自動思考を探ってみてほしい。
ずっと簡単に気付けるはずだ。
5 「なぜか不安」の自動思考は歪んでいる?
さて、この自動思考が明らかになった時点で、当初の「なぜか不安」という疑問はクリアしている。
ここからは、エクストラステージ!
不安の種になっている自動思考を修正する技法について、紹介していく
自動思考を修正すれば、場合によっては不安な感情も、前向きに変化する。
興味がある人は読み進めてほしい。
この自動思考は、実は歪んでいることが多い。
過去を悲観的に解釈し、未来を悲観的に考えてしまうように、歪めてしまっている。
例えば、意中の相手が、別の異性と楽しそうに笑顔で会話していたとする。
そんな光景を見て、こんな風に考えてしまったことはないだろうか。
- 自分は好かれていないんだ。
- 自分は相応しくない。
- 自分が付き合うなんて無理だったんだ。
- ●●(好きな人)は、□□(会話相手)のことが好きに違いない。
こうして見ると、少なからず経験があるのではないだろうか。
第三者目線で見れば、明らかに非合理的なのに、自動思考が歪んでいると、状況を悲観的に解釈してしまう。
この状況を、中立に解釈できた場合は、以下のような自動思考になるはずだ。
- ●●(好きな人)は□□(会話相手)と笑顔で話しているけど、別の時には自分とも楽しく会話した。自分に対しての好感度は別に悪くない。
- 別の異性と楽しく会話しているかもしれないが、それは自分がフラれたことを意味しない。
- 自分がふさわしいかどうかは、自分が決めることではなく、相手が決めることだ。
- 別の異性と楽しく会話しているかもしれないが、それは自分がふさわしくないなんて事とは全く無関係だ。
人は、感情がマイナスな時ほど、自動思考をさらに悲観的な方向へ歪めてしまう。
今回の「なぜか不安」という状況も、少なからず自動思考の歪みが影響していると考えられる。
6 「なぜか不安」になったのは、これが原因かも?
この自動思考の歪みは、次の12のパターンに分かれる。
これは、人によって傾向があるので、自分にあてはまりそうなのを探してみてほしい。
【認知の歪み12のリスト】
- 全か無か思考(物事を0か100かの2面性だけで捉える)
- 運命の先読み(現実的な可能性を考慮せずに、未来を否定的に先読みする)
- 肯定的側面の否定や割引(自分の過去の功績を無視あるいは軽視する)
- 感情的理由づけ(自分の思い込みを信じて、それにそぐわない根拠を無視する)
- レッテル貼り(断定的な決めつけ)
- 拡大視/縮小視(否定的な側面を重視、肯定的な側面を軽視)
- 心のフィルター(一部の否定的な面を見て全体を決めつけ)
- 読心術(相手の心を悪い方に読み取る)
- 過度の一般化(1つの出来事を一般化する)
- 自己関連付け(悪いことを自分と関連付ける)
- 「べき」思考(「こうであるべき」という強い縛り)
- マイナス化思考(状況の否定的な側面しか見ない)
詳しく知りたい人はこちらの記事(認知の歪み12のリスト~辛い時や悲しい時に見直したい思考の罠)を読んでほしい。
これらは、思考の癖だ。
癖は、これまで生きてきた中で、無意識に身についてきたもの。
当然、その癖は修正できる。
今抱えている不安を取り除くには、この癖を修正して、現実の解釈を変えることが必要だ。
6 「なぜか不安」を解消するために自動思考を修正する
歪んだ自動思考を修正すれば、当然、歪んだ感情も修正される。
だから、あなた自身が抱えている不合理な不安も、合理的な形として弱まっていく。
自動思考の変え方については、この記事にまとめた。
自動思考の見つけ方の段階からまとめてあるので、さっき上手くいかなかった人も、もう一度挑戦してみてほしい。
⇒自動思考を変える3ステップとは?認知行動療法で自分を変える
7 なぜか不安を感じていたあなたへ。
なぜか不安を感じていたあなたへ、僕から最後にメッセージを送ろうと思う。
不安というのは、悪いものじゃない。
不安を感じることは、自分の人生を全うに生きようとしてる証拠だ。
自分の目標や夢を叶えるため、幸せになるため、あるいは大切な人のために生きているから不安になるのだ。
自分の人生に無責任に生きていたら、不安なんて感じない。
だから、不安を感じていたあなたは、誇らしい存在だ。
他と比べられない価値を秘めた存在だ。
もちろん、これから生きていく上で、何度も不安感には苛まれるだろう。
生きていく上で、不安から逃れることは、不可能なのかもしれない。
だけど、もしまた不安にやられそうになったら、またここに戻ってこればいい。
僕は、そのためにブログを書き続けるし、例え誰にも読まれなかったとしても、たまたま出会ったあなたに気持ちが届けばいい。
生きよう、自分らしく。
このブログを通して、あなたに気持ちを伝えられたこと、本当に感謝する。
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