何も食わぬ日はつづく。[701/1000]

この世の未練、土への渇望、少年の夢、生に息づくあらゆるものが欠けていく。何も食わぬ日はつづく。だが餓死したところで、無為な日々よりましであろう。死も黙らせた武士の気概を、口にするのも怖ろしい。食えねば餓死、食わねば精進。寂しい夜の森にいて、見上げる月が涙を赦す。俺は幾らでも沈もう、哀しみに歌わせて。

 

2024.5.20

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