お赦し下さい、天に在す『主』よ、お赦し下さい。お赦し下さい。お赦し下さいお願いです。涙が出て仕方がありません。ああこののちも、もっともっと涙を流すことが出来ますように。
ランボオ「地獄の季節」
ああ、純潔よ、お前だけは泣いていい。地獄の日々は幼子を焼く。気づけば懺悔に暮れるばかり。思慮を失い、言葉を失い、力を失い、ついには記憶の大海に飲まれてゆく。鮮魚がぴちぴち跳ねた時の水飛沫を浴びるような、日曜日の朝露に喉を潤すような、天に祝福された少年の日々の数々。ああ、世界は汚れを知らなかった。濡れた身体を温める小さな火、銀色に散った星々の下で、俺は今日も夢を見る。
2024.5.16
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