神に力を乞えるなら、どうか意志を授かろう。[692/1000]

死を愛する気力も失せたとは、まるで売れのこりの娘同然だ。

『神』がもし聖らかな天空の平穏を、祈りを、与えてくれたのなら、―古代の聖賢のように。―聖人、強者か、ふん、遁世者、いかさま芸術家か。

道化がいつまで続くのだ。俺は自分の無邪気に泣き出したくなる。生活とは風来の道化である。

ランボオ「地獄の季節」

この身の怠惰を呪うても、価値ある築きに憧れても、眠りは時に動じない。無気力で覇気のない自堕落に、誰が涙を流そうか。神に力を乞えるなら、どうか意志を授かろう。この世界を創るもの。人間を、人生を築くもの。「知性」が何の役に立とう。俺たちは雄々しいものを食って生きるのだ。ああ、また一人。哀しさに俺は食われる。そうして奴をものにする。

 

2024.5.11

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