放蕩はまさしく愚劣である。悪徳は愚劣である。腐肉は遠くへうっちゃるがいい。だが、時計が、この純潔な苦悩の時を告げて、止まってしまうわけはなかろう。
ランボオ「地獄の季節」
泥を食い、借り物の鎧を誇り、偽善をこよなく愛し、腐った夢に現を抜かす。目は眩み、鼻は垂れ、脳髄は衰え、皮膚は官能的となる虚勢者を思えば、銭のない草枕の愚かさすら、何と紳士的に思えることだろう。凍えながら毛布にくるまり、煌めく星に泣きそうになる。そんな女々しい夜でさえ、決して光に溺れぬまま希望を探し続けた。顔面は死人のように冷たく、凍傷に手足は感覚を奪われる。血は大地を赤く染め、心臓は天を叩く。ガラスを、透明を、純水を、凍てつく大気を、こよなく愛して。ああ、愚者よ。負け犬よ。お前の清々しさが、この世で報われれば。
2024.5.4
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