風の幼子[678/1000]

風は誘う季節のなかへ

陽は笑う春の宴を

草木は踊る永遠に

花の蜜を飲み交わし、さあ皆踊れ

えいさっこらさ えいさっこらさ

 

そんなことはほっぽりだして

お道化たままに唄えばいいさ

そんなことは忘れてしまって

痴呆のままに踊ればいいさ

俺たちは皆、風の幼子

えいさっこらさ えいさっこらさ

 

俺は、沙漠を、萎れ枯れた果樹園を、色褪せた商店を、生温い飲料を愛した。疲れた足を引摺り、臭い露次を過ぎ、黙目してこの身を火の神太陽に献げた。

ランボオ「地獄の季節」

2024.4.27

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