ああ、純潔よ、純潔よ。
俺に純潔の夢を与えたものはこの目覚めの時だ。―精神を通して、人は『神』に至る。
想えば身を裂かれるような不幸。
ランボオ『地獄の季節』
罪の車輪と貪る惰眠。黄泉を渡った英雄たちも、かつては人並みの道化に苦しんだだろうか。まったく、信仰には程遠い考えだ。そりゃ女を抱いたこともあるだろう。つまらん愚痴の一つや二つ。雨に濡れ、酒に溺れ、、、みっともない醜態は、灯りのない夜道に隠した。塵垢ない一片の純粋に夢見るのは、生きている人間のご都合に過ぎぬ。純化し、聖化することで、俺たちは己の見苦しさを黙殺してきた。存外、後世に語り継がれるような聖人も、肉体に飢えていたかもしれぬ。ああ、神様。目覚めを。人間をお救いください。清らかな精神へ。
2024.4.23
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