もし神が毎日授けてくださるいいことを味わう率直な心を持っていたなら【インド紀行③】[618/1000]
インド人は素朴な人間だと話には聞いているけれども、まさか蓋を開けてみれば、僕が一番素朴な人間だったなんてことはないだろうね?むろん、こんなのはただの戯言だ。僕がいくら森の隠者だったとしても、所詮は、素朴を重んじている&#…
インド人は素朴な人間だと話には聞いているけれども、まさか蓋を開けてみれば、僕が一番素朴な人間だったなんてことはないだろうね?むろん、こんなのはただの戯言だ。僕がいくら森の隠者だったとしても、所詮は、素朴を重んじている&#…
2024年2月27日 インド旅立ち 前日~当日 昨晩、母が持たせてくれた最後のおにぎりを食べ終えると、急に寂しさにおそわれた。僕たちは何があっても母を労わなくちゃいけないことは、こうした感情が証明していると思わないか。ま…
2024年2月26日 インド旅立ち1日前 もし魂を定義するなら、君は何というだろう。僕は今日、久しぶりに俗世の堕落という堕落を垣間見た気がした。堕落を堕落と思わなくなること、堕落の概念が喪失し、上も下もなくなること、これ…
2024年2月25日 インド旅立ち、2日前 はじめて君に手紙を書くわけじゃないけど、こうして体裁を整えるだけでも少し気が引き締まるものだ。 僕は今日、ようやくインドへの旅支度を終えて、明日に迫った旅立ちに胸を躍らせている…
河川の多くの激流が、まさに海に向かって流れるように、これら人間界の勇士たちは、燃え盛るあなたの口の中に入る。 バガヴァット・ギーター 人間は、宇宙の大海から零れ落ちた一滴である。自分よりもずっと大きなものに向かうなら、こ…
旅立前に不安を抱える友へ 旅がはじまってしまえば、風は流れはじめます。流れた風は旅人の背中を温め、力まずとも世界が勝手にわれわれを運び、われわれを歓迎してくれるようになります。そうした異邦の風が心情の細部に…
かつて私は仮にも教育者を志した身であった。熱心な若者によく見られる情熱を、自由と平等の仮面をかぶった「革新的な教育」に捧げようと考えた。当ブログも、ほんとうの最初期にさかのぼれば教育論が展開されている。当時の論調をスロー…
朝な朝なは自然そのものと同じく単純で、そしておそらく無垢である。わたしの生活をはじめる愉快な招待であった。 「森の生活」ソロー 素朴な慣習は人間に力を要求し、人間に力を与える。われわれ人間は、世界にたえず要求され、要求に…
ついでにわたしは、カーテンの費用は全然いらないことをいっておこう。わたしは覗きこまれるものとしては太陽と月とよりほかなく、かれらが覗きこむのはむしろわたしが歓迎したからである。 「森の生活」ソロー 草枕月記の熱心な読者な…
人間のからだはストーヴで、食物は肺のなかの内部燃焼をつづけるための燃料であるそうだ。われわれは寒いときにはより多く食い、暑いときにはより少なく食う。動物としての熱は緩徐な燃焼の結果であり、病気と死はそれがあまりに急速にな…