俺たちはきよらかな光の発見に心ざす身ではないのか[670/1000]

もう秋か。―それにしても、何故に、永遠の太陽を惜むのか、俺たちはきよらかな光の発見に心ざす身ではないのか、―季節の上に死滅する人々からは遠く離れて。

ランボオ, 「地獄の季節」

毎日がどれほど平坦になろうとも、地球は永遠を廻ることを忘れてはならない。無力の土壌に足を踏み入れた大罪人も、朝陽を浴びるひと時だけは自由を取り戻すことが赦される。骨の髄まで絶望に喰い尽くされた愚か者よ。もはや朽ちるところまで朽ちるしか、お前を救ってやる方法はないのだろうか。誰に会わせる顔もない、涙を流す値打ちすらもないお前の心臓と、痩せ細った両腕と蒼白の顔面に、必要なのは太陽ひとつだ。おお泣けよ、流せよ。俺たちに必要なのは、地獄の季節だ。きよらかな光の発見に心ざす身であることをおぼえておくことだ。

 

2024.4.19

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