初めまして、とむと言います。
私は、2020年3月~2020年4月の間に、オーストラリアを西から東まで「ヒッチハイク」で横断いたしました!
日本に帰ってきてからは、心身の調子を崩したこともあり、経験談をまとめようと思いながらも、本日までその機会をずっと逃してきました。
私にとってオーストラリアをヒッチハイクで横断したことは、とても有意義な挑戦だったと振り返っています。
同じように、オーストラリアの横断を夢見ている方に向けて、少しでも背中を押せるのであればと思い、経験をここにまとめさせていただくことにしました。
これからオーストラリアを旅したいという方に向けて、少しでもお力添えできれば幸いです。
Contents
1 オーストラリア横断の概要
最初に私がオーストラリアを横断した時の、概要をお伝えします。
「バックパックを背負っての、身体を張った貧乏旅」のイメージだと思って頂いて良いかと思います。
- 人間:26歳、男、一人旅
- 期間:2020年2月24日~2020年3月26日(途中の街で滞在あり)
- かかった費用:約10万円(航空券すべて込み、途中、ロードトリップをしなければ、約5万円)
- 開始地点~終了地点:パース(西)~ゴールドコースト(東)
- 形態:ヒッチハイク、バックパッカー
- 泊まる場所:野宿、格安ホステル
2 オーストラリア横断の目的
これをお読みのあなた様は、どうしてオーストラリアを横断したいと思われていますか。
きっと横断の目的は星の数ほどあることでしょう。
オーストラリアに憧れているから・・・エアーズロックを拝みたいから・・・オージービーフを食べたいから etc.
私がオーストラリアを横断しようと思ったのは、「自然の荒々しさを、生身で感じたかったから」です。
オーストラリアは面積の40%は砂漠です。内陸はほぼ、人の手がついていない、自然の荒々しい剥き出しです。
私は、自分の足で、広大な大地をかみしめる感覚を欲していました。大きな砂漠を、自分の足で歩きたいと思っていました。砂漠の中を全力で走って、息を切らしながら、ぶっ倒れたいと思っていました。
ただ広大な自然が広がっているオーストラリアは、こんなことを渇望する私にとって絶好の場所のように思えました。
ただ、どうせ横断するなら、何かゴールが欲しい。
せっかく大きな海に囲まれているオーストラリアに行くのだから、そこから大好きな朝日を眺められたら最高だと思い、「西海岸に沈む夕日を見てスタート、東海岸から昇る朝日を拝んでゴール」として旅をすることにしました。
今振り返って、「東海岸から昇る朝日を拝む」というゴールの存在は、四六時中、私の心の支えになりました。
なぜなら、オーストラリアの内陸に続く、乾いた砂漠を見続けている横断は、中々タフなもので、次第に心まで乾いてしまうのからです。
へこたれそうになった時は、静かな海から朝日が昇る情景を思い浮かべて、活力を得ていました。
もし漠然とオーストラリアを横断したいのだけれど、ゴールが定まらないという方は、ぜひ朝日(東から西なら夕日)をゴールにしてみてはいかがでしょうか。
3 オーストラリア横断の手段
オーストラリア横断には色んな手段があるでしょう。
- 車をレンタルする
- バイクで横断する
- 鉄道で横断する
- 自転車で横断する
- ヒッチハイクをする
- 徒歩で横断する
3.1 ヒッチハイクでの横断
既にご存じの通り、私が横断をしたのは「ヒッチハイク」でした。
しかし、私はもともと「自転車で横断したい」と考えていました。前述したとおり、地球にぶつかる感覚を欲していたからです。
しかし、自転車での横断の費用は、完全に予算オーバーでした。
自転車での横断となれば、安いホステルを選ぶ余裕はありませんし、自転車や備品の購入費も別途必要になります。また単独での旅ということもあり、一人でオーストラリアを自転車で横断することは、命を落とす危険もありました。
ヒッチハイクであれば、地球の荒々しさにぶつかりながらも、低予算で横断ができそうだと考えました。
ガソリン代はかかりませんし、何もないところでも、テントを張って野営をすることができました。
日程や、予算、そして目的とのバランスを天秤にかけながら、どうやって横断するのかを決めました。どの手段を使って横断するかによって、費用や準備はもちろんのこと、旅そのものの形は、大きく変わってしまいます。
3.2 車での横断
きっと大部分の方は、車や鉄道を使って横断しようとお考えだと思います。
私は「横断部分」はすべてヒッチハイクでしたが、途中で行った「縦断部分」は車をレンタルしてのロードトリップでした。
オーストラリアの車レンタルには、乗り捨てが可能なものもあります。(費用はその分高くなる)
また、期間に余裕があれば、「リロケーション」というサービスを使うことで、費用が抑えることが出来ます。
リロケーションとは、簡単に言えば、「乗り捨てられた車を、元の都市に戻したいから、タダで使っていいよ~」というサービスです。
しかし、乗り入れ地と乗り捨て地、それから返却の期間も決まっていることから、私は条件が合わず使うことができませんでした。条件があえば、レンタカーを借りるよりも、費用を格段におさえることができます。
目的に応じて、複数の移動手段を組み合わせるのも、違った景色が味わえて、面白いと思います。
4 オーストラリア横断にかかった日程
車でのオーストラリア横断にかかる日程は、『3日~』です。
3日と聞いて、驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、オーストラリア横断の距離自体は、大体5000キロ。時速100キロで飛ばしたとしても、50時間(2日+2時間)で横断できてします。睡眠や食事を加味したとして、3日も走りとおせば、横断できてしまいます。
あんな大きな大陸なのに、意外とあっけなく思われますよね(笑)文明の力ってすごいです。
ただそれでは、「移動して終わり」となってしまい味気ないので、道中の街に滞在しながら、横断する形をとる方がほとんどでしょう。
私は2か月間の滞在猶予がありましたので、ヒッチハイクで出会った運転手さんとの流れにすべてを委ねて、家に何日か泊めてもらったり、一緒に川を泳いだり、街のホステルに滞在しながら、自由に歩いたり、砂漠でキャンプをしたりして、1カ月ほどかけて横断しました。
当時のカレンダーを振り返ると、以下のような足跡をたどっています。
2/19 パース到着
2/24 パース出発(ヒッチハイク開始)
2/27 アデレード到着
3/5~3/15 ロードトリップ開始(アデレード←→ウルル)
3/16 アデレード出発
3/20 ブリスベン到着
車での横断のハードルは意外と低く、3日も走り続けることができれば、横断自体はできてしまいます。
ですから、道中どれほどゆっくりしたいのか、各々の目的に応じて、期間は決定されたらいいでしょう。
ヒッチハイクの場合は、運が左右するので、時間は一概になんとも言えません。
オーストラリアはヒッチハイカーに対してオープンな国ではありますが、立地によっては車がほとんど通らず、半日経っても拾ってもらえないところもあるので、どうかお気をつけて。
5 オーストラリア横断の宿
冒頭で申しました通り、私は身体を張っての貧乏旅でしたので、宿は基本的に
- 野宿(テント)
- 格安ホステル
- 運転手さんの家に泊まらせてもらう
の3パターンでした。
およそ1ヵ月の50%くらいが野宿、40%が格安ホステル、10%が運転手さんに泊めてもらった比率です。
物価事情を申しますと、バックパッカーが使うような格安ホステルは、安いところで、大体1泊1000円くらいです。街によって、ホステルの物価は数百円違ってきます。
もちろん、日本で名の知れていない小さな街になれば、こうしたバックパッカー向けの安宿はありません。そんな時、私は野宿していました。
野宿に関しては、グレーな部分もありますが、ヒッチハイクで何もないところに降ろされた時など、ここで寝る他どうしようもない時もありますので、その時の状況で判断することだと思います。
ちなみに、ロードトリップの時は、砂漠の所々に、キャンプ場が、日本でいうようなパーキングエリアのような感覚で点在しています。
お店や宿があるところもあれば、内陸にいくにつれて、トイレや水もない、ただの空き地もあります。電波も都市から離れるにつれて、届かなくなります。
私は「Wikicamps」という無料のキャンプ場を見つけられるアプリを使って、探していました。ご参考までに。
6 オーストラリア横断の持ち物
オーストラリアだからこそ、あった方が良いものとして、一点あげさせてもらうとすれば、「頭から被る虫除けネット」です。なぜならば、オーストラリアの内陸には、ハエが大量にいるから。
車のドアを1分も開けっ放しにしていれば、100匹くらいは、内に入ってくるでしょう。それほどに、砂漠にはハエが大量にいます。
ハエを気にしないという方は、防虫ネットなしでも問題ないでしょう。私はそれすらも1つの経験だと思い、防虫ネットはなしで旅をしていました。
しかし、目の前の美しい景色を前にしていても、ハエが顔にまとわりついてくることで、景色に集中できないなんてことは、よくありました。
一般の観光客の方は、ほぼ全員、防虫ネットを頭から被っておりました。使う、使わないにしろ、手元にあると安心かと思います。
それ以外の持ち物は、普通の旅道具です。
- バックパック
- 一人用テント
- 夏用寝袋
- 調理器具セット
- 着替え
- タオル
- 歯ブラシ etc.
7 オーストラリア横断の醍醐味
オーストラリア横断の醍醐味は、やはり「地球の大きさを肌で感じることができること」ではないでしょうか。
1つの国であると同時に、1つの大陸であるオーストラリアには、日本とはまた違った自然の美しさが、そこら中に転がっています。
人手つかずな乾いた大地。
カンガルーと頻繁に遭遇します。ヘビもいます。内部にはラクダもいます(遭遇しなかったけれど)。
美しい夕焼けと、天の川。
5000キロの横断の間、ずっと待ち望んでいた、美しい海と朝日。
もちろん、砂漠で焼いた、オージービーフの肉々しい味も忘れられません。
そして、人との出会いは、旅そのものの醍醐味ですね。
8 オーストラリア横断を終えて
正直に申し上げますと、横断する前はビビっていました。異国の知らない土地を一人で旅することは、やはり勇気のいることです。
オーストラリアを横断したいと口では言っていたものの、実際に航空券を買うに至ったのは「オーストラリア横断する!」と初めて口にしたときから、半年ほど先でした。
思い切らないと怯え続けたままだと感じた私は、最後は何も考えず「ええいっ!」と勢い任せで航空券を買ってしまいました。ヒッチハイクで横断すると決めたのは、その後です。
一切の誇張なく申します。私は人生の中で、横断後に出会った朝日ほど、感動した景色はありません。
きっとそれは、ある人にとっては、何の変哲もない朝日だったことでしょう。
しかし横断していた1ヵ月の間、毎日のように東海岸から昇る朝日を夢見ていた私にとっては、この世界全てが黄金に輝いているように見えたのでした。
私たち人間は、そんな感動に出逢うために、日々頑張って生きているのだと思います。1日頑張って働いた自分を労いながら飲むビールが美味いように・・・、山の頂から見る景色が感動するように・・・、久々に再会した友との飯が心に染みるように・・・。
オーストラリアの横断は、きっとこの類のものだと思います。
私はオーストラリアを無事に横断できたことを誇りに思います。
そして、これからオーストラリアを横断しようと考えているあなた様の、旅のご無事と、最高な旅になることを、心よりお祈りしています。
9 オーストラリア横断の様子(動画)
オーストラリアをヒッチハイクで横断しているときの様子です。
他にもオーストラリアの砂漠などの動画もあげているので、興味のある方はぜひyoutubeをチェックしてみてください。
→ https://youtu.be/FyAXY_puGMc
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