傷ついたあなたが今できることは、
- 自分や相手を攻撃することを辞めて
- 「あなたがこれからどうしたいのか」を考えること
だけです。
今あなた相手、もしくは自分を責めてしまっていませんか?
- 「どうして、あの人はあんなこと言ったんだ!」
- 「なんて無神経な人なんだ!」
- 「やっぱり自分は、ダメな人間なんだ」
- 「自分なんて価値のない人間なんだ。」
そんな必要は全くありません。
かえって逆効果だからです。
今考えることは、1つだけです。
『これからどうするか?』
これからの道筋が見えれば、気持ちは大分スッキリします。
番長
1 傷ついた時に大切にすべきは、あなたの気持ち
一番大切にすべきは、あなた自身であり、あなたの気持ちです。
他の人が何と言おうと、あなたを大切にできるのはあなたしかいません。
この問いに、YESかNOの2択で答えてみてください。
【YESと答えた場合】
相手との関係を良好に保つためにできることは“対話”しかありません。
勇気を振り絞って、あなたがどう感じたのかを伝えましょう。
具体的には、以下の3つ。
- 事実:あなたは何に対して、どう感じたのか。
- 気持ち:なぜそう感じたのか。
- 提案:これからどうしていきたいのか。
もしかしたら、相手には悪意がなくて、不本意にあなたを傷つけてしまっただけかもしれません。
悪意があったかどうかということも、話し合わない限りはいつまでも分かりませんよね。
だから、自分の頭の中で、あーだこーだ考えていても、限界があるのです。
答えは、相手の中にあります。
話があることを伝えて、腰を据えて対話をしましょう。
それが、唯一の相手との和解策です。
【NOと答えた場合】
「さようなら。」相手との距離を置きましょう。
自分の貴重な1回きりの人生を、どうでもいい人に振り回されるなんて、悔しすぎませんか?
赤の他人であれば、なおさら。
それこそ相手の思う壺です。
ただ、距離をとると言うと、優しいあなたは恐らく、「相手に悪いし…」とか思うかもしれません。
誤解です!
距離を取ることは、道徳に反していることでも、相手の人権を侵害することでもありません。
「(私とは)相性が悪いようなので、(私は)私の人生を大切に過ごす為に、あなたと距離を取らせていただきますね。またご縁がありましたらどうぞよろしくお願いします。」
というだけのことです。
- 相手を非難した結果なのではなく
- あなたの気持ちを大切にした結果なのです。
「本当は和解したい。けど、自尊心が傷つけられて悔しいしムカつくから、無視してやる!」
と思っているの場合は考え直したほうがいいです。
あなたは本当の気持ちを見て見ぬフリをしているだけですから。
偽りの振る舞いは、自分の本心を鎖で縛り続けます。
だから、いつまでたっても心は不自由のままです。
相手の顔を見るたびに、傷ついたことを思い出してしまいます。
それも、全てあなた自身が決めることですが、僕は関係を維持したい相手と願うなら、素直に気持ちを打ち明けたほうが、ご自身を大切にできるでしょう。
番長
2 傷ついた時に和解するための対話法
さて、1でYESを選んだ方に、上手く気持ちを伝えるコツをお伝えします。
NOを選んだ方は飛ばしてください。
まず確認ですが、伝えることは、この3点でしたね。
- 事実:あなたは何に対して、どう感じたのか。
- 気持ち:なぜそう感じたのか。
- 提案:これからどうしていきたいのか。
注意することは、目的は「和解」であって、あなたの「怒り」をぶつけることではないということです。
怒りを相手にぶつけることは、「和解」ではなく「復讐」が目的になってしまうからです。
感情を開示することは大切です。
ただ、自分の想いを正直になるだけでなく、相手を思いやりながら話す「アサーティブ」な対話がコツです。
ポイントは、次の2つです。
- 「悲しかった」「傷付いた」ことを正直に伝える。
- I message(私メッセージ)を用いる
①「悲しかった」「傷付いた」ことを正直に伝える。
相手への怒りが高ぶっていたとしても、
- 「無視されて悲しかった。」
- 「〇〇といわれて傷付いた。」
と「自分が悲しくなったこと」「自分が傷ついたこと」を相手に気持ちを伝えましょう。
心理学では、『怒りは悲しみのフタ』と言われています。
人が怒るのは、奥に悲しみが隠れているからです。
番長
あなたから勇気をもって「悲しい」「傷ついた」と自己開示すれば、相手もその心意気を受け取って自己開示をしてくれます。
お互いが自己開示をすると、2人の関係をより深く進展させるための対話ができます。
「怒り」をふりかざしてしまうから、相手も負けまいと、あなたを攻撃してくるのです。
僕自身も、経験ありますが、自分から自己開示をすることって結構怖いです。
もしかしたら、また傷つけられるかもしれないから。
けどもし、あなたの「悲しみ」をあざ笑うような相手で、傷付くことがあれば、もう一度この質問に立ち戻ればいいのです。
YESなら、相手の態度に傷付いたことをもう一度伝えます。
NOなら、相手との距離を置きます。
結局、どこまでもやるべきことは、自分の気持ちを大切にした前向きな選択です。
番長
②I messageを用いる
2つ目のコツは、I message(私メッセージ)を使うことです。
これと、対義にあるのがYou message(あなたメッセージ)ですね。
I message (私メッセージ) |
You message (あなたメッセージ) |
|
相手が理解しない時 | (私は) 分かってくれなくて悲しい。 |
(あなたは) どうして分からないの? |
相手が嫌なことを言う時 | (私は) そんなこと言われて悲しい。 |
(あなたは) そんなひどいこと言わないで。 |
相手に提案する時 | (私は) こうしてくれると、助かる! |
(あなたは) もっとこうしてよ。 |
I messageの良い所は、
- 相手を気遣い思いやれる
- 自分の気持ちを再確認できる
ことです。
実は僕自身、怒りを人にぶつけてしまい、修復不可能なくらいに関係を壊してしまったことあります。
I messageを使うようになってから生きやすくなったと思ったのは、『2. 自分の気持ちを再確認できる』ことが大きいかもしれません。
You messageを使う時って、相手を変えることばかりに意識が行ってしまい、自分の内面を見れていませんよね。
「私はどう思うのか」という視点に立ち返ることで、
- 自分の本心を認めやすくなる
- 自分自身を受け入れやすくなる
ことを体感しています。
自分の気持ちをメタ認知できない子供の喧嘩は、まさにYou messageの応酬ですね。
大人になって、You messageで言葉を投げ合ってしまえば、間違いなくお互い血みどろになります(笑)
A: 「お前がやれよ」
B: 「なんでだよ。お前がやれ!」
A: 「何様だ!ふざけるな」
B: 「お前こそ何様だ!もう知らん!消えてしまえ!」
批判的で高圧的な、You messageではなく、自己も他者も抱擁できるI messageを使えば、相手もI messageで対話をしてくれるはずです。
お互いがI messageを使って話せば、次第にWe message(私たちメッセージ)に切り替わっていきます。
私たちはこれからどうしていくのかを話し合えれば、関係も深く前に進んでいきますね。
3 まとめ
POINT
- ぐだぐだ考えても自分が余計に消耗するだけ、時間の無駄
- 今考えることは、あなたがこれからどうしたいのか
- 相手と関係を続けたいなら、アサーティブに対話する
- 相手との関係を断るなら、丁重に距離を置かせてもらう
- I messageは和解を向かうが、You messageは破滅に向かう
傷だらけの世界かもしれませんが、自分を大切に生きていきましょう。
ではっ!
とむさん 初めまして。
連休中、旅行先でこれまでに経験のない悲しい経験をした後もがき続け、この記事にたどり着きました。
心が全て目になったように 全ての言葉が淀みなく入っていくように感じています。
他の記事も拝読しましたがどれも大変わかりやすく、とむさんの読み手への労わりと優しさに溢れていました。
人生の折り返しに近づいた今、つい後回しにしがちな自分の心に丁寧に向き合いたいと思います。
言葉では表現しきれませんが、勇気と希望をいただきました。
本当にありがとう。