魂は歓喜の大合唱を聴く。[962/1000]

僕はもう年齢を取らない。到頭僕は死んで仕舞った。僕は毎日種種(いろん)な祈禱の声を持って居る。この快活な魂が輝いて、僕の灰は温かい。

北村初雄「一生」

凍え震える身と魂が、日に日に窶れ、老いていく虚しさに眠れど、

ねぐらから顔を出せば、朝の太陽が大地の雪をきらびやかに照らしている。

枯れかける泉のなかで、白く、踊り、光は息した。

おお太陽の照らす先へ、死にゆく季節はいつ訪れる。

寛大な心に拒絶されるための、ペテンに何度生かされた。

お前の朝の背を追って、魂は歓喜の大合唱を聴く。

 

2025.2.7