人間としての使命があるとすれば[472/1000]
人間という大きなものを継承して生きている。魂をそこなうよりは、肉体を十ぺん滅ぼす覚悟で生きた人間たちによって、欲望の地に埋没することなく、魂という財産は今日に受け継がれてきたのだ。書物を読めば、命懸けで魂を死守してきた人…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
人間という大きなものを継承して生きている。魂をそこなうよりは、肉体を十ぺん滅ぼす覚悟で生きた人間たちによって、欲望の地に埋没することなく、魂という財産は今日に受け継がれてきたのだ。書物を読めば、命懸けで魂を死守してきた人…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
世間体を気にする親を疎ましがったことのある人間は少なくない。しかし、人様に恥ずかしくない生き方をするために己の襟を正したのが、名誉を重んじた日本人のやり方であった。魂が浮薄し、精神を失った今日では、世間体は沈殿した道徳の…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
失ってはじめて大切なものだったと気づく。それが愛情であったのなら、なおさらのことである。突然の別れに気持ちの整理もつかぬまま、しかし、これでいいと本当は知っているのである。傷んだ心は放り出したまま、不器用に笑ってみせて、…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
現代、虚無に苦しむ人間は少なくない。私もその一人で、20代の間は虚無を宿敵として生きてきた。生きることの虚ろに耐えきれず、情けない時間も長く過ごした。しかし、それでも虚無を突き破ろうと、見苦しくも抗いつづけるうちに、つい…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
命の花がしぼんで枯れ落ちていく。老いと死の風に無防備に晒されて、寂しさとはただそこにたたずむものである。 森の暮らしに寂しさはあっても虚無はない。しかし、寂しさのためか、つい火を灯して、炎のなかに安らぎをみつけたくなる。…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
森の家で過ごすこと2日目、夜中にふと目が覚める。窓の外は深い闇に包まれて何も見えないはずなのだが、なぜだか薄っすら木々が見える。はて、さては月のしわざだなと思い、足元を照らすランタンを片手にとって、夜の森に飛び出していく…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
森の家で初めての夜を迎えた。とても寂しく、怖ろしい夜だったが、蝋燭に照らされた部屋は、夢心地のするほど美しく、霊妙さを感じられるものだった。自画自賛というわけではないが、改めてとんでもないものをつくってしまったとひとり感…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
最後の窓の取り付けが終わり、ついに森の家が完成した。といっても、まだ最低限の生存機能を満たしたという意味での完成にすぎず、生活していくにはまだ手を加える必要がある。もらってきたペール缶を改造して、料理用のロケットコンロを…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
森の家に扉がついた。明日、窓枠に窓を張っていけば、機能的な家としてすべて完成する。窓にも扉にも、鍵すらつける予定はないが、性善説を信じるというよりは、悪を犯す力をもちあわす人間と、悪を犯す必要に迫られた人間は、このような…
★1000日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 達成】
森の家づくりの最後の砦、扉づくりにとりかかったが、本日は気持ちのいいほどの敗北を喫した。これまでの経験をもとに、廃パレットを分解して、扉をつくるところまでは難なくこなした。問題は次である。ちょう番をつかい、扉と家を接続す…