神を求めるものは山へゆき、魂を求めるものは砂漠へゆく[658/1000]
自己は、ひとたび絶望の経験を通じて自己自身を自覚的に神のうちに基礎づける場合にのみ、まさにそのことによってのみ健康であり絶望から解放されてありうるからである。 信仰や智慧というものは歯や髪のように年とともに自ら成長してゆ…
自己は、ひとたび絶望の経験を通じて自己自身を自覚的に神のうちに基礎づける場合にのみ、まさにそのことによってのみ健康であり絶望から解放されてありうるからである。 信仰や智慧というものは歯や髪のように年とともに自ら成長してゆ…
空はどうして青いのだろう。もし子供にこんな質問を投げかけられたら、何と答えるだろう。スマホで検索をして、「青い光の波長は・・・」などと答え始めようものなら、それはもう科学主義にどっぷり侵されている。もし、波長の長短の関係…
私は、この地上で暴力と戦いが終わった時、これで万事が旨くゆく、これからは平和になり、人々は幸福な毎日を末永くおくることができる、と思いました。しかし、その期待は全く裏切られました。戦争が一切を荒廃させるのに劣らず、平和も…
強くあれ、幸福な生涯をおくれ、しかして愛せよ!しかし、何よりもまず第一に神を愛せよ、神を愛することは神に従うことだ。神の大いなる命令を守れ。情熱のために判断を誤ち、普通ならばお前の自由な意志が許さないことをしでかすことの…
4月だ。桜の蕾があちこちで開きはじめた。社会は新生活に気持ちを一新し、前へ前へと進みつづける。社会に適応できない者は孤立感を味わう。それは、こうした祝いの季節に、皆と前に進む感覚を得られないからだ。自然の四季を味わうこと…
肉欲―すべての禁欲的な「身体の軽蔑者」たちにとっては、かれらを苦しめる棘と針だ。 肉欲―賤民たちにとっては、かれらをじわじわとあぶる火。 肉欲―とらわれのない心にとっては、無邪気な自由なもの、…
わが兄弟よ、あなたがひとつの徳を持ち、それがあなた自身の徳であるなら、それは他のびととも共有すべき性質のものではない筈だ。 多くの徳を持つということは、りっぱなことだ。だがそれは重大な宿命である。そのために…
わたしの言うことを信じるがいい、わが兄弟たちよ!身体に絶望したのは身体であったのだ、―その身体が、こうして錯乱した精神の指でもって最後の壁を手探りしたのだ。 わたしの言うことを信じるがいい、わが兄弟たちよ!地上に絶望した…
わたしはきょう、ひとりの悲壮な者を見た。ひとりのおごそかな者、ひとりの「精神の苦行僧」だ。おお、わたしの魂は、かれの醜さのために、何と笑ったことか! 多くの醜い真理を、狩猟の獲物としてつるさげ、衣服は幾重にも裂けていた。…
今朝、起きて間もなく、重たい瞼をこじ開ける、無邪気な朝日に思わず笑ってしまった。私は朝日をまえにして、笑ってしまうことがよくある。夕暮れや星屑を見て笑うことはあまりないが、朝日だけはどうも笑ってしまう。そして、笑ってしま…