媒介信念を変える3ステップ!認知行動療法で自分を変える

人が普段感じている感情や、日常的に行っている行動は、全て自動思考、媒介信念、中核信念から生まれたものです。

幸福度と最も相関が高い、自己肯定感ですらも背景にあるのはこの3つです。

(参考記事:自己肯定感を高める方法!認知行動療法でガランと自分を変えられる?

 

この記事では、3つの中の媒介信念に焦点を当てて、媒介信念を見つけて修正する方法をまとめていきます。

 

1 媒介信念とは?

媒介信念は、中核信念と自動思考の中間にある信念です。

媒介信念は次の3つから構成されていましたね。

媒介信念の種類

  1. ルール「私は、いつも笑顔でいなければいけない(例)」
  2. 構え「人から嫌われることは最悪なことだ(例)」
  3. 思い込み「もし人に嫌われたら、自分は価値のない人間だろう。(例)」

 

こちらの記事でも詳しくまとめております。

自己肯定感を高める方法!認知行動療法でガランと自分を変えられる?

 

1.1 媒介信念の特徴

媒介信念の面白いところは、ポジティブなものも混在していることです。

「自分は何もできない」(中核信念)けど、「努力すれば大丈夫!」(媒介信念)のように、中核信念によって自己否定に陥ることを避けるために、「〇〇したら(すれば)大丈夫」というようなポジティブなルールや思い込みをつくって、気持ちを前向きに保とうと生まれるものです。

 

「自分はダメな人間だ。」「自分なんてクズだ。」って毎日嘆くのって辛いですよね。

だから、「努力すれば大丈夫!」「誰よりも一生懸命頑張れば大丈夫!」という思い込みを作って、自己否定に陥ることを回避するのですね。

 

以下がその一例です。

【中核信念】

自分は力がない

↓↓↓

【媒介信念】

①構え:「力がないことは、恐ろしいことだ。」

②思い込み(ポジティブ):「努力すれば、結果は出る!」

思い込み(ネガティブ):「努力しなければ、自分は失敗する。」

③ルール:「私は誰よりも一生懸命頑張らないといけない。」

 

もらとり
番長
努力している限り、「自分は力がない」という自己否定感に圧倒されずに済むということだな!

 

このポジティブな媒介信念は、ネガティブな媒介信念と表裏一体の関係にあります。

「努力すれば結果が出る!」を信じているということは、同時に「努力しなければ結果は出ない」を信じることを意味しますから。

普段は、表面化しないだけで、背後にはネガティブな中核信念が隠れている可能性がありますね。

 

失敗を恐れて過剰に努力したり、入念すぎるほどに準備したりするのは、裏側に恐怖があるからですし、壁にぶつかったり物事がうまくいかなくなったりすると、ネガティブな気持ちに圧倒されてしまうのも、自己否定的な中核信念が浮上しているからですね。

 

2 媒介信念を見つける(STEP 1)

媒介信念は、自動思考と比べると深層部にあり見つけることが困難ですが、自動思考を見つけることに慣れてこれば、そこまで難しくありません。

自動思考を見つけることと、媒介信念を見つけることは連動しているからです。

まだこちらの記事を読んでいないのであれば、こちらから読み進めて頂くことをおすすめします。

 

ここでは媒介信念を見つける方法を2つ紹介します。

媒介信念を見つける方法

  1. 下向き矢印法
  2. 自動思考に共通するテーマを見つける

 

2.1 下向き矢印法

下向き矢印法は、自動思考を探すときにも、用いた方法ですね。

これは、就活でいう自己分析のようなもので、自分自身に問いをかけを行うことで、根底にある信念を探る方法です。

 

以下の質問群をうまく使うことで、自分の深い所にある媒介信念にアクセスできるようになります。

下向き矢印法 問いリスト

  • 「それが事実ならば、どういうことになるのか?」
  • 「それの何が都合が悪いのか?」
  • 「それの最悪な点はどのようなことか?」
  • 「それはどんなことを意味するのか?」

 

【例】

状況:「ついスマホでYoutubeを見てしまい、英語の勉強をさぼってしまう。」

感情:悔しい(60%)

 

Q. それはどんなことを意味するのか?

⇒快楽に負けてしまうのは、時間を無駄にしている。

Q. それはどんなことを意味するのか?

⇒時間を無駄にすることは、悪いことだ。

Q. それの最悪な点はどのようなことか?

⇒時間を無駄にすると、目標が達成できなくなる。

Q. 目標達成できないことは、何を意味するか?

⇒自分は、「並み」の人間だということ。

Q. それはどんなことを意味するのか?

「並み」の自分は、『人としての価値がない。(中核信念)

 

もらとり
番長
この例では、「自分は価値がない人間だ」という中核信念を、覆い隠すために「目標達成をすれば、自分は価値のある人間だ」という媒介信念を発生させたんだな。

 

この下向き矢印法の質問は、うまく機能することもあれば、なかなか上手く見つからない場合もあるようです。

いずれにせよ、自分自身が素直になって、自分の思いをそのまま表現しなければ、前に進みません。

 

2.2 自動思考に共通するテーマを見つける

媒介信念と自動思考は上図の関係になっていましたね。

中核信念からいくつもの媒介信念が生まれて、媒介信念からいくつもの自動思考が生まれています。

 

この方法は、いくつか見えてきた自動思考から逆向きに考える方法です。

自分の自動思考にどんなものがあるか探り出したら、それらに共通するテーマを抜き出すことで、媒介思考を捉えることができます。

 

【例】

状況A: 仕事でミスをした。

感情A:悲しみ(60%)

自動思考A:「1つでもミスをするなんて、かっこ悪いな。」

 

状況B:仕事が中々終わらない。

感情B:焦り(60%)

自動思考B:「絶対に妥協しないぞ。」

状況C:プレゼンテーションの練習をしている。

感情C: 恐怖(50%)

自動思考C:「人前であがりたくない。」


これらをもとに、共通のテーマを見つける

↓↓↓

自動思考A:「1つでもミスをするなんて、かっこ悪いな。」

自動思考B:「絶対に妥協しないぞ。」

自動思考C:「人前であがりたくない。」

↓↓↓

媒介信念:「完璧じゃないのは失敗したのと同じだ。」

もらとり子
簡単に言うと、普段の思考パターンから自分の媒介信念を推測するということね。

 

3 新しい媒介信念を組み立てる(STEP 2)

さて、自分の中の非合理的な信念を見つけたら、それを合理的な信念に書き換えていきましょう

戦略的に古い信念を修正しようとするとき、先だって新しい信念を書き換えることは効果的です。

 

これは、目標設定のようなものですね。

これまでの古い信念の非合理性を理解して、より合理的なものに設定し直せば、自分がどこに向かえば良いのかが明確になります。

迷子になったり、何度も古い自己否定的な信念を堂々巡りしないためにも、ここでしっかりとリストにしておきましょう。

 

非合理的な古い信念 合理的な新しい信念
完璧じゃないのは失敗したのと同じだ。 人は誰でも失敗はするし、失敗するのは成功するための学びの過程だ。
私は誰よりも努力しないといけない。 努力することは大切なことだけど、他の人と比べることはそもそも不可能だし、努力の価値は相対的に決まるものではない。
ミスをするのは、人として価値がないことだ。 1つのミスで人の価値は決まらない。
挫折は、弱い人間の現れだ。 挫折することは、環境が合わなかっただけで、必ずしも弱い人間とは言えない。
仕事を辞めることは、人として恥ずかしい。 仕事をやめることは、新しい自分へのステップだし、仕事をやめることで人としての価値が下がることはない。
努力しなければ、自分は失敗する。 100%の努力じゃなくても、ある程度のことは上手くいく。
失敗することは恐ろしい。 失敗は、成功へ道しるべだから無くてはならないものだし、学ぶためには必須になるもの。

 

こうやって、並んだものを見るだけでも、気持ちが楽になってきませんか?

普段、どれだけ非合理的な媒介信念の上で生きているか思い知らされますね。

 

まずは、ご自身でこのようなリストを作ってみてください。

そして、非合理的であれば合理的で、機能的な信念に書き換えてみてください。

 

4 媒介信念を修正する(STEP 3)

自動思考、媒介信念、中核信念は、見つけるよりも修正することの方が困難ですが、ベック博士は、これからもう一度、信念を学び直すことは可能だと述べています。

相当な時間と努力をかけて修正されていくものもあるようですが、自分の力を信じて一緒にやっていきましょう!

ここでは、『行動実験』の手法を紹介します。

 

3.1 行動実験

行動実験は、STEP 2で書き換えた新しい信念が合理的であることを、行動を通じて検証してく方法です。

つまり、「古い信念は非合理的で、新しい信念の方が合理的だ」ということを行動を通じて体感していくということですね。

一見、泥臭い戦略ですが、頭で論理的に修正しようとするよりも、行動を通じて信念を修正した方が効果も高くなります。

 

 

この行動実験の身近な例が、ファッションです。

『自分に赤色は似合わないと思っていたけど、思い切って赤色の服を着てみたら、「あれっ!?案外赤色似合ってるじゃん。」と思った経験ありますよね。

これは、『自分に赤色は似合わない』という不合理な信念が『思い切って赤色の服に挑戦してみる』という行動実験を通して修正されたのですね。

 

また、成功体験によって自己肯定感が高まるのも、行動実験がうまくいき、『自分にはできない』という非合理的な信念が『自分でもできるかもしれない』という合理的な信念に書き換わったからですね。

 

 

古い信念は、本当に非合理的なものなので、思い切って行動に移すことで、いかに自分の思い込みであったのか簡単に気付けることがあります。

【例】

①信念を書き換える

『失敗することは恐ろしい』

↓↓↓

『失敗は、成功へ道しるべだから無くてはならないものだし、学ぶためには必須になるもの。』

 

②行動に移して検証する

  • 失敗してみる。
  • 何かをやってみて失敗した時に、自分の『学び』を確認してみる。
  • 失敗で得た『学び』から、PDCAを回してみる。成功に繋がっていることを実感する。

 

媒介信念を修正するためには、行動してみることが一番手っ取り早いです。

古い信念の抵抗感は当然感じますが、あまり考えすぎず、“Do first”の精神で行動実験してみることが、修正への近道ですね。

 

5 媒介信念は少しずつ弱まっていく

さて、媒介信念を修正しようとしても、中々うまくいかないことがあります。

「やってみたけど、あんまり変わってない…。」と感じるかもしれませんが、焦る必要は全くありません。

 

媒介信念は、80%のものが50%、30%というように、段階的に弱まっていくからです。

「自分は完璧でなければならない」という80%の思い込みが、50%になれば十分な進歩です。

 

人はらせん状に成長していくと言われていますが、信念も同じように何度も何度も修正することで、徐々に弱まっていきます。

この記事の内容を一通り挑戦しただけでは、大きな変化と継続的な効果は得られませんが、修正を繰り返し行っていくことで、必ず変化は生まれてきます。

 

自分の中での些細な変化を感じながら、習慣になるくらい繰り返しやっていきましょう。

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