自分を赦そうとするより、自分に義しく怒ってやれ[726/1000]
力の信仰者が義しき怒りを重んじたことと、旧約の神が”怒りの神”であったことは偶然ではあるまい。宇宙は力によって誕生し、歴史は力に刻まれてきた。イエスが愛を説いたとき、愛を支える義しき怒りを滾らせて…
力の信仰者が義しき怒りを重んじたことと、旧約の神が”怒りの神”であったことは偶然ではあるまい。宇宙は力によって誕生し、歴史は力に刻まれてきた。イエスが愛を説いたとき、愛を支える義しき怒りを滾らせて…
蛆どもよ!耳も眼もない哀れな兄弟分よ、 見るがよい、暢気で陽気な死人が一人、貴様らの処へいま来たぞ 放蕩の哲学者、腐敗の子、蛆どもよ、 僕の遺骸を遠慮なく探し廻ってみた上で、 教えてくれ、死んだが上にもまた…
人間は変りはしない。ただ人間へ戻ってきたのだ。人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。人間は生き、人間は堕ちる。そのこと以外の中に人間を救う便利な近道はな…
旅して人の身につける知識は苦い! 単調で小さな世界は、今日も昨日も明日もまた、 僕ら自身の絵姿を見せるに過ぎず 要するに倦怠の沙漠の中の恐怖のオアシス以外でない! ボードレール「悪の華」 運命に棄てられた旅路は、砂漠に斃…
「わたしはもうとっくに幸福などを求めなくなった。わたしが求めているのは、わたしの仕事だ」 (略) 「わたしの幸福はが重いものだということは、おまえたちにもわかっているはずだ。わたしの幸福は流れる波のようなものではないそれ…
かれらの道も、まことに暗い道だ。希望の稲妻ひとつ、もはやひらめかない! まだ光っているのは―商人の手にある黄金だけだということろでは、商人が支配するのが当然だ!もはや王侯の時代ではない。きょう日、国民と名のっているものは…
あの偉大な破壊の下では、運命はあったが、堕落はなかった。無心であったが、充満していた。猛火をくぐって逃げのびてきた人達は、燃えかけている家のそばに群がって寒さの煖をとっており、同じ火に必死に消火につとめている人々から一尺…
なんという空しさ なんという空しさ、すべては空しい。 太陽の下、人は労苦するが すべての労苦も何になろう。 一代過ぎればまた一代が起こり 永遠に耐えるのは大地。 日は昇り、日は沈み あえぎ戻り、また昇る。 風は南に向かい…
亡霊が欲するは身体 血によって潤い 肉によって栄える生 亡霊が焦がれるは生活 陽を堂々と浴びる蒲公英の幸福 亡霊が求めるは情熱 追憶から悔いを焼き払う 地上の仕合せ 亡霊を慰めるは永遠 月に酔い痴れ この世の苦しみを癒す…
俺の精神が、この瞬間から絶えずはっきりと目覚めていてくれるものとしたら、俺たちはやがて心理に行き着くだろうに。真理は俺たちを、泣いている天使らをつれて取り巻くであろう。 ランボオ「地獄の季節」 老年、空身の果てに遺影を想…