堕落と進歩[505/1000]
「自由」の国で堕落した。だが、当時はこれが「進歩」だと確信していた。 声高に「権利」を要求した。あの民主主義者たちのように高邁に戦った。 己を支配する「皇帝」の心臓に剣を突き立てて、血涙流して歓喜した。 親…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
「自由」の国で堕落した。だが、当時はこれが「進歩」だと確信していた。 声高に「権利」を要求した。あの民主主義者たちのように高邁に戦った。 己を支配する「皇帝」の心臓に剣を突き立てて、血涙流して歓喜した。 親…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
結婚式を控えた女性は、美しくなるという。一つ仮説を立ててみる。人間の血を浄化させるのは、生命の宇宙に迸るエネルギーではないかと。 こうした宇宙的な力の、人間を若返えらせる力というものは、地上的なあらゆる健康的俗物習慣を、…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
精神にとっての屈辱は、宿主である肉体が食わねば生きられないことだ。つまり、精神が己の存在を肯定するために、己を否定せねばならぬ。 私には禁欲的な面があるが、肉体を蔑んでいるのではない。肉体が大事ではない、と…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
涸渇感を愛す 奈落のどん底に突き落としてくれるものを愛す 己は人間のクズだと突き放してくれるものを愛す 天狗のように伸びた鼻をへし折ってくれるものを愛す ケチくさい自尊心をずたずたに引き裂いてくれるものを愛す  …
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
森に家をたてて、隠遁生活をはじめたのが10月頭だったと記憶する。まだ1ヵ月しか経っていないのに、その数倍もこの生活を続けているような気分だ。 朝から晩まで、とにかく読書をして、それ以外の時間は、ご飯をつくるか、こうして手…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
空虚で単調な時間は、時間の経過が遅く、耐えるにも苦痛が伴うが、長期的に見れば、そうした単調な日々の経過は圧縮され、一瞬のうちに過ぎ去ってしまう。一年の月日でさえも、一週間や一日として感じられてしまうこともあるのだ。 「生…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
隠遁生活ならではの、奇妙な感覚がある。完全な隠遁生活をしていると、今がほんとうに令和であるという確信が揺らいでくる。つまり、今が、鎌倉時代とも、江戸時代とも思えてくる。自分と時代を結びつける「文明の生活」を失うと、不思議…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
言葉を綴ることは、そう難しいことではない。流れる血が自ずと言葉になるのだから。 しかし、血が流れないときは、言葉を綴ることが途端にできなくなる。こういう日は、森に寝そべって天を仰ぐも、風に揺られる大木も、吹き落とされる葉…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
母の日にカーネーションの花をおくったこともなければ、父の日にネクタイをプレゼントしたこともない。誕生におめでとうと伝えたこともなければ、初任給で旅行に見送ってやったこともない。 私の記憶にある最後の親孝行らしきものは、小…
★千日投稿 【2022.6.20~2025.5.25 完】
私は感情の人間だ。恥ずかしながら、過去には、積もらせた怒りを爆発させ、人間関係を何度もぶち壊してきた。ゆえに、こう思うと怖ろしくてならない。もし私にまともな精神が宿れば、真っ先に破滅してしまうのではないかと。夜な夜な気が…