死に身を擲てば身体は烈しく凍りつき、生に深入りしすぎれば心の芯から腐り出す[770/1000]

森へ逃げろと教えてくれた 最後のただひとりの伴侶

真っ赤な太陽が すっかり沈みきってしまう前に

己の涙という涙は あなたの影を追った

 

人の皮を被った亡霊は まがいものの寂しさに熱をあてる

心が唾を吐き 腐り爛れているというのに

酷寒の森を想えば 人の住む町は驚くほど温かい

 

道化を脱ぎ捨てた哀れな亡霊に 肉体を生み落とす神の慈愛

揺れ動く命の涙に 身を弁え この世を詠い

死に身を擲てば 身体は烈しく凍りつき

生に深入りしすぎれば 心の芯から腐り出す

 

戦え 戦え 猪の牙を捧げ

逃げろ 逃げろ 野兎の耳となって

 

2024.7.28

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