自然のリズムの中で1ヶ月生活してみた。家なし生活で人はどう変わるか

静岡県三島市にいる。

原付にテントと寝袋を積んだ生活を始めて、もうすぐ1か月が経とうとしている。

 

私はいま、自然の中で生きている。

森のなかを歩いては小鳥のさえずりを聴き、

山に登っては、冷たくて新鮮な大気を肺一杯に吸い込んで、

海に行っては、波が寄って引いていく様子をボーッと眺める。

 

こんな生活を送っていると、自分にも変化が訪れる。

そんな変化を綴ろう。

 

 

1 自然のリズムで生きると朝が変わる

自然のリズムで迎える朝

 

「朝起きることが辛い」と思うことは一切なくなった。

私はもともと、朝起きるのが苦手な人間で、8時や9時に起きることも珍しくはなかった。

 

けれど今では、毎朝5時、早い時には4時には、自然と目が覚める。

不思議なことに、「早い」という感覚はまったくなくて、今ではこれが「動物として自然のリズムだ」とさえ感じる。

 

アラームはもちろん使わない。

差し込んでくる朝日や、小鳥の鳴き声が、その代わりをしてくれる。

 

小鳥には、いっせいに鳴き出す瞬間がある。

静かな世界から、1日の始まりが合図される瞬間。

その瞬間と一緒に目が覚めたとき、大勢の鳥たちの仲間になれたようで、すごく嬉しくなる。

 

たまに、就寝が遅くて6時くらいに目が覚めると、朝焼けはすでに去り、小鳥はすでに活動を始めている。

そんな光景を見ると、「出遅れた」って感じてしまう。

 

夜は10時、遅くても12時には寝る。

最初のころは、これまでの生活の惰性で夜更かしをすることもあったけれど、今では就寝前にスマホはさわることはほとんどなくなった。

最初は「WiFiやコンセントがないから」という動機だったけれど、自然とさわらなくなっていった。

 

これは

  • 夜更かしをする一瞬の快楽」よりも
  • 「朝気持ちよく目覚めることの喜び」の方が

ずっと後味が良いことを知ってしまったからだと思う。

 

早朝の新鮮な空気のなか、きれいな朝焼けとともに目を覚ますことは、本当に気持ちが良い。

何気なく迎えていた朝が、毎日の楽しみの1つに変わった。

 

余談だけれど、4時に起きると1日がとても長く感じる。

私はいま、こうしてブログを書いたり、旅の動画編集をしたりするのだけれど、「ひと仕事終えた!」と思っても、まだ9時や10時。

「これが自然のリズムだったんだ」って今では思う。

 

2 自然のリズムで生きる人間らしさ

自然のリズム@伊豆半島

自然のリズムで生きると、

「反射的」に生きることが減って「人間らしく」なる

 

私は以前に増して、「自分」を生きられるようになった。

自分の弱さと対峙して、良くも悪くも「人間」として生きることを学んでいる。

 

これは私が

  • 「自律した」のではなく
  • 「反射しなくなった」

ことが大きいのだと思う。

 

普通に生きてれば、色んな「刺激」を浴びる。

街を歩けば、人や広告であふれ、一人になればスマホを開く。

スマホの中も、色鮮やかなゲームから、SNSやYoutubeまで刺激はつきない。

 

刺激をあびて反応しつづけていれば、人はマヒする。

誤解を恐れずにいえば、人は自分をごまかせるようになる。

 

孤独感は、SNSをひらけば和らいでいく。

「本当は今の仕事なんてしたくない」と思っていても、お酒を飲んで愚痴をこぼしていれば、ごまかされる。

 

嫌でも仕事に行っていれば、お金がもらえる。

お金がもらえれば、精神安定剤になって「まあいっか」と思えてしまう。

 

これじゃ「慣れた」というより「麻痺した」だけじゃないか、ってたまに思う。

 

刺激に反射していれば、自分の弱さと向き合う時間を奪われていく。

「人間」として生きる前に、反射的、惰性的につい生きてしまう。

 

自然のリズムの中で生活していて、そんなことも変わっていった。

 

 

「感情は貫通したほうがいい」と思う。

味わうだけじゃなくて、「これでもか」ってくらい味わい尽くす。

 

途中、嫌になって刺激でごまかそうとするのだけれど、それでも孤独と向き合い続ける。

すると、あるところでストンと貫通する。

 

私は、孤独をつき抜けた人間や、恐怖をつき抜けた人間に魅力を感じる。

そんなところに、人間の深みのようなものがあるんじゃないかって思う。

 

社会のリズムと、自然のリズムは違う。

不思議だけれど、より人間らしく生きられるのは、後者なのかもしれない。

 

3 自然のリズムで社会に適応できるのか

自然のリズム@箱根 芦ノ湖

 

自然のリズムで生きていると、

人工のリズムに違和感をおぼえる。

 

じつは昨日、伊豆半島一周を終えて、神奈川在住のとある人に会いに行く予定だった。

けれど都会に近づくにつれ、人工的な音や、機械的に歩く人、自然の見えない景観に打ちひしがれて、引き返すことにした。

 

その後は神奈川を背に、箱根に向かった。

箱根の急な山道を登り、高いところから芦ノ湖を見下ろす。

自然に包まれると「自分の居場所に帰ってきた」ような感覚になる。

 

自然のリズムで生きていれば、人工的な環境への適応は難しいのかもしれない。

現にいま私は、「自然ではないもの」を目の当たりにすると違和感を感じて苦しくなる。

 

人の心に関してもそう。

社会に適応するために身に着けられた「本心ではない取り繕った言葉」に抵抗感を感じる。

そんな言葉を自分が発することはもちろん、見聞きすることも、ちょっと苦しい。

 

どちらが正解なんてないのだけれど、

「どんな風に生きたら、より自分らしく、人間らしく生きられるか」

これだけは常に問い続けたい。

 

スマホの色彩設定を、グレースケールにしてから2カ月がたった。

今では、色のついた画面を眺めると、目がチカチカして耐え難くなる。

人の慣れ(麻痺)は、凄まじいって思った。

 

私に、住む場所なんてあるのだろうか。

私に、落ち着ける居場所なんてあるのだろうか。

 

たまに、そんな不安を感じる。

けれど、きっとあるって信じてる。

 

この世界のどこかには。

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2 件のコメント

  • こんばんはー!
    久しぶりに来たら、またすごいこと挑戦してますね笑
    わたしも有言実行でブログ始めましたー♪
    引き続きお互いがんばりましょー♪

  • Harunaさん
    こんばんは
    お久しぶりです!元気にされてますか?

    こうしてはるなさんの言葉を、再び受け取ることができたこと、感動してます

    ブログ始められたのですね!
    色んな想いのもと、始められたことでしょう。

    もしよければ、ぜひブログ読ませてください
    来てくださったように、ボクも遊びに行きます

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