ああ、妾は苦しい、妾はわめきます、妾はほんとに苦しいのです。でも、世間で一番さもしい人達の侮蔑を、背負い切れぬほど背負ったこの妾に、もう何もこわがる事はない筈です。
ランボオ「地獄の季節」
生きる苦労は涙に還り、いつかは空へと昇ってゆく。涙は落ちながら、昇るのだ。ああ、俺たちの太陽の下で、雲も小鳥も風も鉱物も植物も、善意に満ち満たんとしている。悪意によって絶望に荒んだ身体にも、まだ救いはあるというのだ。この世が苦手な人間よ、考えてもみたまえ。この世とは善意によって彩られた意志の舞台ではないのか。生きんとする願いを、神は慈悲深く叶えてくれる。安心して苦しむがよい。世界は、愛は、誰も見捨てない。
2024.5.17
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