そうだとも、俺は貴様らの光には眼を閉じて来た。いかにも俺は獣物だ、黒ん坊だ。だが、俺は救われないとも限らない。貴様らこそいかさまの黒ん坊じゃないか、気違いじみた残忍な貪欲な貴様らこそ。
ランボオ「地獄の季節」
忘却の雨が身体を濡らす。魂を哀れむ暇もなく、涙を枯らしきるつもりらしい。水溜まりに願いは跳ねた。おお、滝が落ちかかる、俺は溺れようか。この世の悲痛を洗い、幸福の瓶に記憶を吹き込む。案ずるな、こんな戯言。束の間の雨宿りにすぎぬ。俺はこうして魂を挑発する。今にも泣きだしそうな、旅路に向けて。
2024.5.3
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