人生の要求に応えるための感情力の補強手段[548/1000]
情熱とは、人生を体験のためではなく、人生を人生のために生きることである。これは、トーマスマン「魔の山」の中で、主人公の恋の相手である、クラウディア・ショーシャ婦人の発した考えだ。 この「情熱」というものと、…
情熱とは、人生を体験のためではなく、人生を人生のために生きることである。これは、トーマスマン「魔の山」の中で、主人公の恋の相手である、クラウディア・ショーシャ婦人の発した考えだ。 この「情熱」というものと、…
2023年も終わりが近づいてきた。この場を借りて、一年の反省が許されるのなら、私は第一の英断を「スマホを手放したこと」、第二の英断を「パソコンを手放して完全にネットから離れて生活したこと」だといえる。決して容易なことでは…
森にこもる隠遁生活は、哲学をする土壌に適している。 過去にも綴ってきたが、小屋に舞い込んできた小鳥を見て、現象界の創造主であるデミウルゴスの慈愛や芸術性を思い、枯れ落ちる葉や、倒木する木々の森を見ては、時間…
無邪気な欲望を愛すこと。それが欲望を卑しさから解放し、欲望を抱える人間を愛する鍵と考える。 無邪気な欲望とはなんだ。これは、素朴な欲望といえそうだ。素朴なものとはなんだ。これは、自然本来の無垢なものといえそうだ。創造主、…
なんということだ。「ありがとう」と言葉にすれば、羞恥熱で焦げ死んでしまいそうだ。おおげさだろうに思われるだろう。だが俺はこの言葉を生涯禁句にしたいとさえ思うほど、「ありがとう」と言ってしまったことの羞恥熱に、悶え死にそう…
「追憶の魂」 解放を掲げた戦いは 既に灰塵の上にあり 虚空を捕らえる咆哮を 大砂漠が嘲笑う 黄金が眠る海でさえ 海神は沈黙し 夜山に沈む空身の果てに 涙堕ちれば 堕ちる人生 悪意の月光…
哲学の日々がつづく。 現象界の創造主であるデミウルゴスの、世界創造の意図につづき、もう一つ隠遁生活をとおして考えているのは「時間」である。 ニーチェのツァラトゥストラの中で、「時間は曲線だ」と言う重力の魔に…
地球が太陽を中軸に自転した。つまり朝がきた。そして、昨年のクリスマス、諏訪湖教会のミサに参加してから、もうすぐ地球はぐるっと太陽を一周することになる。 最近、私はひとつの言葉を学んだ。 「デミウルゴス」 プ…
輪廻を信じるか。 エネルギー保存法則を考えれば、われわれの肉体の源泉となる超越的存在が、肉体の破滅とともに消滅するとは思えない。しかし、ひとりの人間に宿っていた霊魂が、そっくりそのままの個体性を残したまま、いわば鬼火のよ…
不思議な体験だった。 私は昨晩、確かに夢を見ていた。詩作の夢だ。友と一緒に、森の中で人生を想う俳句を考え、ちょうど披露しようとしていた。そのとき私は目が覚めて、何を俳句にしたのかも忘れ、しかし、私の頭は詩作…