処世術という名の自涜 -生存を肯定し、存在を軽蔑する。
おお友よ。君の存在は己の井戸から桶いっぱいの哀しみを汲み上げる。たちまち己は、これまで見過ごしていた醜悪な事柄に目を瞑ることが難しくなる。 己はこう思う。哀しみは世界の印象を情緒的に歪めるのではない。むしろ己と世界の関係…
★ポスト千日投稿[2025.10.15~]
おお友よ。君の存在は己の井戸から桶いっぱいの哀しみを汲み上げる。たちまち己は、これまで見過ごしていた醜悪な事柄に目を瞑ることが難しくなる。 己はこう思う。哀しみは世界の印象を情緒的に歪めるのではない。むしろ己と世界の関係…
★ポスト千日投稿[2025.10.15~]
緊迫した手術室らしからぬ、軽快な洋楽が流れている。まさかダンスでもしながら執刀するわけでもあるまい。十中八九、患者を安心させるための演出だろう。治療台に横たわると私の身体を柔らかく温かい厚手のタオルケットが覆う。左腕にチ…
★ポスト千日投稿[2025.10.15~]
今日死ぬかもしれない。と自らの有限性を意識しはじめた途端、それまで倦怠に静まり返っていた人生が、再び若々しい躍動の声をあげることがある。これは人生の背後にある広大な暗黒を感ずることによって、日々われわれを導く主体が「生」…
★ポスト千日投稿[2025.10.15~]
世界に失望した悲しみを、まあ人間こんなものだと、ある種の諦観のうちに慰めるとする。無数の慰みは人間本来に備わる最も気高い心、素戔嗚尊を本源とする憤怒の涙を合理性のなかに追いやったように思う。私は心の深奥に閉ざさざるをえな…
★ポスト千日投稿[2025.10.15~]
お付き合いしていた女性とお別れをした。悲しくも、私が愛を知るのはいつも喪失の後である。存在を失い、孤独に立ち返り、はじめて相手の尊さに気づくことができる。十年前と変わらず傲慢であった。傲慢とは、理想が愛を覆い隠す状態をい…
★ポスト千日投稿[2025.10.15~]
母はなんて偉大な存在なんだろう。どれだけ偉大な愛情に支えられているだろう。それを胸に感ずるほど、孤独を厭わず真っすぐ生きねばならないという想いがこみ上げてくる。この身の養生を第一に心がけるのも、それがいちばんの孝行だから…
★ポスト千日投稿[2025.10.15~]
さいごにお手紙を差し上げてから一年が過ぎました。夏の猛暑も過ぎ去り、秋の風が木葉の影を揺らしています。貴兄は元気にしているだろうか。 私はというもの”貧乏暇なし”とでも申しておきまし…